「女子最軽量級の期待の星」が、一転して「極悪非道の反則選手」へ-。2026年世界選手権・第4日(10月27日)に行われた女子50kg級2回戦で、米国選手による許しがたい反則行為があった。やられた選手の選手生命にもかかわる卑劣な行為で、ネット上には「永久追放しろ」「刑務所行きは当然」といった声も寄せられており、世界レスリング連盟(UWW)と米国レスリング協会の判断が待たれる。
問題の試合は、U17世界選手権で2度の優勝経験のあるモーガン・ターナー(米国)と昨年3位のエリザベタ・スミルノワ(ロシア)の一戦。3-8と劣勢だったターナーが7-8としたあとの4分すぎ、指で明らかに故意と思われる目突きを仕掛けた。この試合で2度目となる反則行為が確認され、ターナーは反則負け。重大な反則であるため、以後の試合出場(敗者復活戦)を禁止される処分を受けた。
SHAMEFUL SCENES AT THE WORLD WRESTLING CHAMPIONSHIPS! 🤦 USA’s Morgan Turner 🇺🇸 has been disqualified after eye pokes left Russia’s Elizaveta Smirnova 🇷🇺 unable to continue in the tournament. This is NOT how wrestling should be contested. UWW & USA Wrestling must take strict action against such conduct. https://t.co/9ughcBRtzx
— The Khel India (@TheKhelIndia) October 27, 2026
ロシアと米国のメディアによると、やられたスミルノワは角膜の損傷で病院へ。本人は「片目ででも闘える」と試合続行の意思を示したが、UWW医師団は「合併症の懸念がある」として許可せず、準々決勝を棄権。不戦勝のニーラム(インド)は決勝まで進み、須﨑優衣(キッツ)と対戦した(その後、敗者復活戦にも名前が載ったが、不戦敗)。
ロシアのナタリア・コーチは「アメリカの選手に、私たちのメダルが奪われてしまいました。あの選手がとった行動は、意図的な身体への加害行為です。彼女は失明していた可能性もありました」と怒り心頭。ロシア選手団は「明らかに故意の行為」として法的処分も検討するとのことで、ロシアの通信社のタス通信は「提訴の準備を進めている」と報じた。

▲目突きをしたあと、故意ではないことをアピールするモーガン・ターナー(米国)=UWWネット中継よる(現在は、なぜか視聴できない状態になっています)
ターナーに関して、10月中旬のU23世界選手権(米国)でも、ウクライナ選手の口を指で引っ張るという反則行為に及んでいたことが暴露され、その卑劣さに米国からも非難が挙がっている。
オリンピアンであり元UFCスター選手だったベン・アスクレンは「他者の視力を損なうような意図的な行為に対して、寛容の余地はない。UWWと米国レスリング協会は、出場停止処分といった懲戒措置を検討すべきだ!」と、日本でも有名なMMAファイターのジョシュ・バーネットは「卑劣だ。目をえぐりながら体を低くしている。故意に対戦相手の目をえぐっている」と、それぞれSNSで非難している。
本サイトでも、ターナーをU17世界選手権を2度制し、今年のU20・U23・シニアの世界選手権の代表になったことで期待を寄せる記事を書いたが(関連記事1・2)、極めて残念な出来事となった。