栄和人総監督率いるモンゴルは、女子が「銅2」、男子フリースタイルが「銅1」の成績。管轄外だが、ときに第2セコンドについた男子グレコローマンでも「銅1」だったので、チームとして「銅4」を獲得した。特に女子は、前回大会の「メダル0」から一歩前進した。
昨年夏にモンゴル協会と契約し、最初にチームを見たときは、「1年後(のアジア大会)にメダルを取る選手がいるのかな」と思ったそうだ。男子フリースタイルでは前回大会のチャンピオン(ツルガ・ツルムオチル)が出場することになったが、今回は74kg級なので「厳しいだろう」というのが、正直なところ。
「全スタイルを通じてメダル1個が最低の目標。結果がそこまで行かなくても、内容がよければ、それでいい」くらいの気持ちだったそうだ。
フタを開けてみると、粘って逆転勝ちの試合もあったし、女子57kg級のフーラン・バトフヤグは藤波朱理(レスター)にあわやフォール勝ちする善戦だった。「最後まで闘う気持ちがあった。(ロサンゼルス・オリンピックまで)あと2年弱。最終予選までは1年半くらい。しっかり鍛えてみよう、という気持ちになったと思えるほど、選手は頑張ってくれた」と評価した。
藤波を腕取りから大外刈りのような技でフォールの体勢へ追い詰めたバトフヤグは、「点の取り合いになれば、絶対に負けると思った。でも、投げ技があるから」と、接近しての組み合いに“かすかな”期待をいだいてマットに送り出した。「本当にやっちゃったよな。でも、あそこでフォールできないのが実力不足。極めの力をつけないとならない」と振り返った。
「6分間闘うスタミナがない」と思った体力不足は、“昭和の日本式”を取り入れての練習で格段の進歩があった。スタミナ切れが見られなくなった内容に満足そう。これでも、どことん追い詰めた練習ではないという(やめられては困るから)。
すぐに世界選手権が始まり、開催地のカザフスタンに同行する。楽しみが多い発展途上チームだ。