栄和人総監督が指揮し、愛知・名古屋アジア大会に向けてウランバートルで最後の合宿を行っているモンゴル・チームに9月9日、大相撲の元横綱・日馬富士(本名ダワーニャム・ビャンバドルジ)さんが訪れ、選手たちを激励した。
同氏はモンゴル生まれ。本格的なレスリングの経験はないが、現在はウランバートルに小中高一貫校の「新モンゴル日馬富士学園」を設立。相撲をはじめ、レスリング、柔道、剣道などの競技を通じて、体づくりや精神力を育てる方針を掲げている。
日馬富士さんは、講演という形で約1時間、礼儀や恩返しを重要視する日本の文化や、大相撲のしきたりと厳しさなどを伝え、マットを離れたところでの心構えが大事であることを力説。「多くのオリンピック・チャンピオンや世界チャンピオンを育てている栄和人総監督の指導を受けているのだから、必ず強くなれる」などと話してくれたという。栄和人総監督には「ぜひモンゴルのレスリングを強くしてください」と要望した。
同総監督は「日馬富士さんの期待にこたえたい。アジア大会のIDカードも届いて、いよいよ、という気持ち。今回は優勝選手の数にこだわらず、全階級でまんべんなく上位に進んでほしい」と、飛躍の転機となる大会を期待した。
今回の代表の平均年齢は、男子フリースタイルが25.8歳、女子が26.2歳と、日本に比べると高め(注=日本は男子フリースタイルが25.5歳、女子が23.7歳)。
しかし、女子62kg級では、昨年の世界選手権62kg級3位のオーコン・プレブドルジ(32歳=2017年世界選手権優勝)や、昨年のアジア選手権62kg級3位のチェレンチメド・スヘー(31歳=2014年世界選手権優勝)のベテランに代わって23歳の選手が代表に名を連ね、若い選手が育ってもいる。
同総監督は「次代の選手の希望になるような成績が目標」と力を込めた。
モンゴルは、男子フリースタイルで2018年ジャカルタ大会(インドネシア)と2023年杭州大会(中国)で「金1」を獲得しており、前回の65kg級チャンピオンのツルガ・ツムルオチルが74kg級で2大会連続優勝を目指す。
女子は2010年広州大会(中国)で72kg級のナランチメグ・ゲレグジャムツが優勝したのが唯一の金メダル。前回は「銅1」に終わっている。
今大会の男子フリースタイルと女子の代表は、下記の通り。
▼50kg級 Byambasuren, Munkhnar(27歳)=2026年世界選手権5位
▼53kg級 Bayanmunkh, Otgontuya(25歳)=2022年アジア選手権55kg級3位
▼57kg級 Batkhuyag, Khulan(27歳)=2026年アジア選手権2位
▼62kg級 Togtokh, Altjin(23歳)=2025年世界選手権59kg級3位
▼68kg級 Enkhsaikhan, Delgermann(27歳)=2025年アジア選手権3位
▼76kg級 Enkh-Amar, Davaanasan(28歳)=2026年アジア選手権優勝
▼57kg級 Munkh Erdene, Davaanbandi(30歳)=2025年ランキング大会第3戦3位
▼65kg級 Altangerel, Ankh Erdene(20歳)=2026年U23アジア選手権3位
▼74kg級 Tumur-Ochir, Tulga(28歳)=2023年アジア選手権65kg級優勝/2026年モンゴル・オープン70kg級優勝
▼86kg級 Olonbayar, Suldkhuu(25歳)=2025年世界選手権79kg級5位
▼97kg級 Ganbaatar, Gankhuyag(30歳)=2025年ランキング大会第3戦2位
▼125kg級 Nambardagva BATBAYAR(22歳=育英大)=2025年U23アジア選手権優勝
※Nambardagva BATBAYAR(育英大)は男子グレコローマン130kg級にも出場