2026年インターハイの個人対抗戦・男子60kg級で大森優多郎(和歌山・和歌山北)が地元勢として唯一決勝に進出。和歌山県からは、この大会でセコンドについていた2016年の三輪優翔(和歌山北)以来の優勝を目指したが、吉田海人(青森・八戸工大一)にテクニカルスペリオリティで敗れ、悲願ならなかった。
大森は、地元の期待を背負っての出場に「勝ってやるぞ、という気持ちだった」と振り返る。負けたのは当然、悔しいが、「決勝の舞台に立てたことは、よかったかな、とは思います。(今後のレスリング生活で)大きな糧となったと思います」と振り返る。
決勝の敗因を問われると、「実力不足です」と一言。相手のタックルに対応できなかったそうだ。
昨年の全国高校生グレコローマン選手権では2位に入るなど、これまでグレコローマンで実績を残してきた。フリースタイルも頑張っているが、どちらかといえばグレコローマンの方が得意。それだけに、今月中旬の同選手権では、この大会で優勝できなかった分、「金メダルを目指します」ときっぱり。
すでに来春の進学も決めており、目標とする選手は高校の先輩であり、今年の世界選手権・男子グレコローマン55kg級代表の岡本景虎(専修クラブ)。「やっぱりグレコローマンの道に進む?」の声に、「そうかもしれませんね」とにっこり。
和歌山北の三輪大珠監督は、大森の2位入賞に、「地元のプレッシャーや緊張があったと思いますが、大きな舞台で全力で闘ってくれたので、うれしく思います」と健闘をねぎらった。ベスト8に終わった学校対抗戦は、「表彰台まで行きたかったのですが…」と悔しそうだが、負傷しているにもかかわらずしっかり勝ってくれた選手もいたそうで、こちらも選手の頑張りを評価した。
近畿勢では、以前から強かった丹後緑風や京都八幡(ともに京都)に加え、大体大浪商(大阪)や猪名川(兵庫)などの躍進もあり、地域が一丸となって燃えている状況。「追いつき、追い越せ、の気持ちで頑張っています」と言う。
和歌山県内でも、キッズのときからチームの壁を超えて強化しているそうで、団結を強調。湯元兄弟(健一・進一=2012年ロンドン大会)以来のオリンピック選手輩出を目指して「頑張りたい」と気を引き締めた。
和歌山県からは、71kg級の安井春琉(新宮)も準々決勝までを勝ち抜き、3位に入賞した。開催地の那智勝浦に近いので、まさに地元。全国高校選抜大会3位の土下明起(京都・日星)に敗れたが、地元の意地を見せた成績を残した。
しかし、「ふがいない。防御を意識して、点を取られないようにしたのですが…」と悔しさいっぱい。地元の大会だけに「優勝したかった」という気持ちを吐露。これまでJOCジュニアオリンピックで2度、3位になっているので、最低でも2位には行きたかったようだ。
土下とは6月の近畿高校選手権の準決勝で闘い、ひざのじん帯を負傷。そのけがは今も完治していないと言う。しかし、「何を言っても言い訳にしかならない。しっかり受け止めたい」と言う。
高校での残りの大会である全国高校生グレコローマン選手権と国民スポーツ大会でその壁の打破を目指す。さらに、兄を追って九州の大学に行くことを決めており、全国優勝が今後の目標だ。