奈良勇太（警視庁）が4年連続優勝、日下尚（日体大）はグレコローマン史上最年少王者へ…2019年全日本選手権・第2日（1）
※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
決勝は接戦だったものの、4年連続優勝の奈良勇太＝撮影・矢吹建夫
2019年天皇杯全日本選手権・第2日は12月20日、前日開始の男女13階級の敗者復活戦とファイナルが行われ、オリンピック階級では男子グレコローマン97kg級の奈良勇太（警視庁）と男子フリースタイル97kg級の赤熊猶弥（自衛隊）の世界選手権代表が優勝。男子フリースタイル125kg級を制した田中哲矢（自衛隊）とともに、3月末のオリンピック・アジア予選（中国）への出場権を手にした。奈良は98kg級を含めて4年連続優勝。
奈良は決勝で新鋭の仲里優力（日体大）を破り、赤熊は宿敵・山口剛（ブシロード）を撃破。田中は世界選手権代表の荒木田進謙（athletic camp LION）を負傷による途中棄権で破った。
他の階級は学生選手、または学生の年代の選手が勝った。男子グレコローマン82kg級は同門対決を制して向井識起（自衛隊）が優勝。同74・82kg級で8度優勝の父・孝博さんに続き、父子優勝を果たした。
男子グレコローマン王者の最年少記録を44年ぶりに塗り替えた日下尚＝撮影・保高幸子
同72kg級は6月の全日本選抜選手権優勝の日下尚（日体大）が優勝。「19歳0ヶ月22日」の王者は、1975年に「19歳9ヶ月0日」で優勝した藤森安一（90kg級）の記録を上回る男子グレコローマン史上最年少チャンピオンとなる。向井も「19歳11ヶ月27日」の全日本王者で、日下を含めて史上4位の若さ。
同55kg級は片桐大夢（拓大）が2連覇。同60kg級はJOC杯と全日本学生選手権を制した鈴木絢大（日体大）が初優勝。ともに高校生選手権の優勝を阻んだ。
男子フリースタイル61kg級は、11月の全日本大学選手権優勝の榊流斗（山梨学院大）が優勝。19歳で全日本王者に輝いた。同70kg級は全日本学生選手権2位の原口伸（国士舘大）が勝ち、同大学の学生選手としては2009年の小田裕之（フリースタイル60kg級）以来の全日本王者へ。
女子は4階級で至学館大の選手が優勝した。59kg級は2018年アジア選手権57kg級2位の実績を持つ屶網さらが、世界選手権代表の稲垣柚香（愛知・至学館高）を破って初優勝。55kg級は全日本選抜選手権2位の東川加奈が初の全国タイトルを獲得した。
65kg級は世界選手権代表の類家直美が勝って2年連続優勝。76kg級は松雪泰葉が勝ち、2017年に72kg級を制した妹・成葉に追いついた。
各階級の成績は下記の通り。
宿敵を破ってオリンピック・アジア予選へ向かう赤熊猶弥＝撮影・矢吹建夫
今年の世界選手権代表を破り、日本一に輝いた屶網さら＝撮影・矢吹建夫
《トーナメント表》
| 男子グレコローマン | 55kg | 60kg | 72kg | 82kg | 97kg |
| 男子フリースタイル | 61kg | 70kg | 97kg | 125kg | |
| 女 子 | 55kg | 59kg | 65kg | 76kg |
男子グレコローマン
【55kg級】＝24選手
▼決勝
片桐大夢（拓大）○［Ｔフォール、1:07=12-0］●塩谷優（東京・自由ヶ丘学園高）
▼3位決定戦
星野工（日体大）○［Ｔフォール、2:07=8-0］●岡本景虎（専大）
小野弘運（徳山大）○［9-3］●荒木瑞生（佐賀・鳥栖工高）
▼敗者復活戦
星野工（日体大）○［Ｔフォール、1:57=9-0］●竹田展大（WRESTLE WIN）
荒木瑞生（佐賀・鳥栖工高）○［Ｔフォール、2:30=9-0］●加藤万豊（明大）
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【60kg級】＝12選手
▼決勝
鈴木絢大（日体大）○［Ｔフォール、3:16=9-0］●竹下航生（香川・高松北高）
▼3位決定戦
稲葉海人（日体大）○［Ｔフォール、2:17=9-0］●大城達人（国士舘大）
清水賢亮（拓大）○［8-3］●河名真偉斗（専大）
▼敗者復活戦
清水賢亮（拓大）○［6-0］●矢部和希（日体大）
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【72kg級】＝22選手
▼決勝
日下尚（日体大）○［5-4］●富塚拓也（育英大）
▼3位決定戦
前田明都（専大）○［Ｔフォール、5:13=9-1］●勝浦胤芙煕（九州共立大）
山本貴裕（日体大大学院）○［フォール、1:53=4-0］●近藤雅貴（警視庁）
▼敗者復活戦
近藤雅貴（警視庁）○［Ｔフォール、4:30=9-1］●北條良真（神奈川大）
勝浦胤芙煕（九州共立大）○［Ｔフォール、4:10=9-1］●阿部結太（青山学院大）
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【82kg級】＝15選手
▼決勝
向井識起（自衛隊）○［2-1］●川村洋史（自衛隊）
▼3位決定戦
松﨑勇人（日体大）○［5-3］●田中真男（日体大）
林雷（日体大）○［フォール、4:44=7-0］●山﨑翔馬（九州共立大）
▼敗者復活戦
林雷（日体大）○［フォール、5:18=5-1］●加賀谷庸一朗（和歌山県教育庁）
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【97kg級】＝14選手
▼決勝
奈良勇太（警視庁）○［2-2］●仲里優力（日体大）
▼3位決定戦
木下駿（自衛隊ＯＢ）○［2-1］●天野雅之（中大職）
志喜屋正明（自衛隊）○［Ｔフォール、2:06=10-0］●髙橋三十郎（九州共立大）
▼敗者復活戦
髙橋三十郎（九州共立大）○［3-3］●白鳥慶樹（日体大）
男子フリースタイル
【61kg級】＝19選手
▼決勝
榊流斗（山梨学院大）○［5-3］●清水蛍汰（拓大）
▼3位決定戦
小川航大（日体大）○［Ｔフォール、3:22=10-0］●前田頼夢（埼玉・花咲徳栄高教）
早山竜太郎（拓大）○［7-1］●吉村拓海（早大）
▼敗者復活戦2
前田頼夢（埼玉・花咲徳栄高教）○［Ｔフォール、4:30=10-0］●正保法史（岡山県協会）
吉村拓海（早大）○［6-0］●早山光（近大）
▼敗者復活戦１
吉村拓海（早大）○［4-0］●永田丈治（国士舘大）
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【70kg級】＝16選手
▼決勝
原口伸（国士舘大）○［3-3］●高田煕（千葉・日体大柏高）
▼3位決定戦
米澤凌（早大）○［10-8］●中村剛士（専大）
坂野秀尭（日大）○［不戦勝］●諏訪間新之亮（国士舘大）
▼敗者復活戦
米澤凌（早大）○［Ｔフォール、2:24=10-0］●本名栄仁（巻っずクラブ）
坂野秀尭（日大）○［4-2］●鈴木歩夢（早大）
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【97kg級】＝14選手
▼決勝
赤熊猶弥（自衛隊）○［2-0］●山口剛（ブシロード）
▼3位決定戦
園田平（自衛隊）○［6-2］●吉田ケイワン（日大）
石黒峻士（日大）○［Ｔフォール、3:42=10-0］●松本篤史（警視庁）
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【125kg級】＝16選手
▼決勝
田中哲矢（自衛隊）○［負傷棄権、3:00=2-0］●荒木田進謙（athletic camp LION）
▼3位決定戦
山本泰丈（日大クラブ）○［Ｔフォール、4:55=14-3］●安田拓斗（国士舘大）
金澤勝利（自衛隊）○［5-4］●山本泰輝（自衛隊）
▼敗者復活戦
金澤勝利（自衛隊）○［Ｔフォール、2:02=10-0］●須恵勝貴（大阪府警）
女子
【55kg級】＝10選手
▼決勝
東川加奈（至学館大）○［フォール、1:02=2-0］●櫻井つぐみ（高知・高知南高）
▼3位決定戦
内城朝葉（至学館大）○［不戦勝］●五十嵐彩季（至学館大）
大橋海寛（愛知・至学館高）○［6-3］●樋口耀（日体大）
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【59kg級】＝6選手
▼決勝
屶網さら（至学館大）○［2-2］●稲垣柚香（愛知・至学館高）
▼3位決定戦
今佑海（鹿児島県体協）○［5-2］●杉山絢海（東農大）
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【65kg級】＝7選手
▼決勝
類家直美（至学館大）○［7-2］●今井海優（自衛隊）
▼3位決定戦
河内美樹（日体大）○［6-6］●寺本鈴（岐阜・中京学院大附中京高）
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【76kg級】＝5選手
《順位》［1］松雪泰葉（至学館大） 4勝、［2］阿部梨乃（自衛隊） 3勝1敗、［3］長島水城（東京・安部学院高） 2勝2敗、［4］齋藤未来（日本文理大） 1勝3敗、［5］小松佑寧（法大）4敗
▼リーグ5回戦
長島水城（東京・安部学院高）○［3-1］●齋藤未来（日本文理大）
松雪泰葉（至学館大）○［10-1］●阿部梨乃（自衛隊）
小松佑寧（法大）＝BYE
▼リーグ4回戦
阿部梨乃（自衛隊）○［Ｔフォール、2:45=10-0］●小松佑寧（法大）
松雪泰葉（至学館大）○［7-0］●長島水城（東京・安部学院高）
齋藤未来（日本文理大）＝BYE
