ヨルダン・アンマンで行われた2026年世界ベテランズ選手権に出場した日本チームが10月13日深夜、羽田空港着のカタール航空で帰国した。2014年から出場した大会で続いていた金メダル獲得はならなかったが、「銀2・銅1」を獲得した。
岡田英雅監督(全日本マスターズ連盟理事長)は「金メダルを取れず、継続できなかったことは残念」としながら、6人が出場して半分の3人がメダルを取れたことを評価。「その中には優勝の可能性がある選手もいたし、メダルを取れなかった選手もあと一歩という内容が多かった」とのことで、選手の健闘をねぎらった。
仕事をしながらの活動であり、職場や家族の理解を得ながら続けるのは大変だが、レスリングにかけている事実を多くの人と共有し、「生涯スポーツとしてのレスリングを広めてほしい」と言う。それによって参加者も増え、マスターズ・レスリングの普及につながることを望んだ。
Division E(56~60歳)62kg級に出場し、3年ぶり2個目の銅メダルを手にした最年長の森本正悟(一心館神戸西)は、初戦(2回戦)でロシア選手に敗れたが、3位決定戦に回り、落ち込むことなく闘ってのメダル獲得。
「ラスト50秒くらいまでリードしていました。接近すると不利なので、距離をとってアンクルピックに入ったところ、うまくカウンターを合わせられてフォールされてしまいました。相手は負けている中で巻き返したわけですから、引き出しの多さや対応力が勝敗を分けたのだと思います」と敗因を分析。相手が決勝に進んでくれたので銅メダル獲得の望みが出て、「ヤクーツク出身のロシア選手に感謝です」とにっこり。
3位決定戦はウズベキスタン選手に11-0からのフォール勝ち。「岡田監督をはじめ、チームのメンバーからのアドバイスが、私の闘いの特性を生かしてくれたからです。みんなのおかげで、メダルを取ることができました」と感謝した。
世界ベテランズ選手権の上限は60歳。現在56歳で、「鍛え直し、60歳までにもう一度挑戦するつもりです」と言う。最後のチャンスで狙うのは「金メダル」以外にあるまい。
■DivisionD 62kg級2位・小林洋祐(松阪クラブ)「3年前のギリシャ大会は1試合しかできず、その後悔をずっと持っていました。そのときから、今年の大会に出場することを決め、3年間、準備してきました。しかし今年7月、右足首を骨折してしまいました。それでも、この大会に賭けていたので、(4日後の)全日本社会人選手権は棄権し、周囲に『絶対に治す』と言っていました。そうした状況の中での試合だったので、やり切れた、という気持ちです。
(決勝は3-5の敗戦で)悔しい気持ちはありますが、この結果が次の大会出場につながると思います。ここまで来たら、金メダルを取りたい。チャンスを見ながら、挑戦したい」
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■DivisionA 62kg級2位・大谷康太(神奈川・二宮高教諭)「3年前のギリシャ大会は1回戦負けで敗者復活戦にも回れませんでした。それに比べると、成長でき、自分の力を発揮できたかな、と思います。(準決勝は9-8の勝利)自分は本来グレコローマン55kg級の選手で(専大卒)、この試合はパワー負けしてしまいました。4-7とリードされましたが、やってきたがぶり返しを冷静に決めることができて逆転できました。うまく型にはまりました。
決勝(0-11からのフォール負け)は、最初は相手にアクションがかかる試合でしたが、攻め込まれて流れが変わってしまいました。もっとできたかな、と思いますが、体重が足りないのは確かです(注=ベテランズの最軽量級は62kg級)。入賞して気持ちがよかったので、今後、どんな形でもいいから世界で一番になれるように頑張りたい。指導者としても役立つと思うので、金メダルを取れるように頑張りたい。できればグレコローマンで出たい」
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■DivisionA 62kg級7位・髙ノ山翼(岐阜市消防本部)「今回、行かせてもらったことに家族や職場の人に感謝です。前回(2024年)は実力不足で何もできなかった。それからメダルを目標に取り組んできました。結果は、メダルに手が届きませんでしたが、(1回戦で闘った)優勝した選手に対して後半は勝ち筋が見えていたので、闘い方次第では勝てたかな、と思います。優勝した選手ともしっかり闘えたということを自信にして、機会があれば、また出たいです。次は必ず優勝です」
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■DivisionA 70kg級5位・五位塚優(峡北広域行政事務組合消防本部)「初戦は2位になったアゼルバイジャン選手、敗者復活戦はロシア選手と闘いましたが、腕力の差があって、思うような攻撃ができませんでした。世界の壁を感じましたが、DivisionBに上がっても世界大会に出て、メダルを目指したいという気持ちになりました。(2連敗で)気持ちが燃えてきました。練習は、(山梨県の)農林高校で高校生を相手にやっています。もう少し練習に参加する頻度を上げたい」
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■DivisionA 130kg級4位・樋口卓弥(東大阪市役所)「ノルディック方式の試合で、試合が終わって20分後に試合、ということが3試合続き、体力的にきつかったです。(大会運営が)日本とは違うことを感じました。(3位決定戦は予選で勝った米国選手に黒星)最初は自分のペースで闘えましたが、3位決定戦では完全に研究されていました。自分の左構えが全然通用せず、かなり対策を練られました。数時間の間隔で完全に研究されました。試合以外でイランやロシアの選手と練習して、技を教えてもらって楽しい時間を過ごせました。また挑戦したい」
※DivisionD=51~55歳、DivisionA=35~40歳