2026.09.27NEW

社会人でレスリングを続けたい人に機会を与える県民スポーツ大会…普及を目指す岐阜県協会の試み

 全国高等学校体育連盟の登録数で全国一となった岐阜県のレスリング(関連記事)。高校レスリングを盛り立てるためのひとつの試みに、岐阜県民スポーツ大会がある。

 今年は、台湾のアジア大会代表チームが事前合宿を行っている期間中の9月23日、午前と午後の練習間のマットが空いている時間を使って行われ、昨年に続いて大垣市チームが優勝した。

▲優勝は大垣市チーム(右端2人)。以下、2位=中津川市、3位=羽島市、羽島郡

 岐阜県民スポーツ大会は、岐阜県民の競技力向上や健康増進を目的として岐阜県スポーツ協会が主催し、毎年秋に(冬のスポーツは1~2月に)53競技で実施されているイベント。今年が第18回。郡・市選抜メンバーによる「郡市対抗種目」と、参加希望者を募る「フリー参加・交流体験種目」に分かれている。

 レスリングは「郡市対抗種目」で、5人による団体戦で優勝を争う。今年は、優勝した大垣市のほか、岐阜市、羽島市、美濃加茂市、中津川市、羽島郡がエントリーした。

▲2面マットを使って実施。観客席も開放された

 特徴的なことは、大学へ進んでレスリングを続けた選手は参加できず、高校を卒業して就職したり、進んだ大学にレスリング部がなかったりで、レスリングを続けなかった人による大会であること。

 社会人になっても本当にレスリングを続けたい人は、全日本社会人選手権などに出場するだろうが、大学レスリング経験者や全日本トップ選手も出場する大会では敷居が高い。仕事の合間に汗を流し、健康維持でレスリングをやりたい選手には、県民大会がほどよい機会。今年は55歳で出場した選手もいた。

 他校OBの同じ境遇の人との交流が続き、母校に行って練習をすることで現役高校選手とも親しくなる。OBの練習参加は、高校レスリングの活性化につながる。岐阜県レスリング協会の丸山充信会長は「高校生に『卒業後も、こうしてレスリングに携われる』という選択肢を与えることにもなります」と話し、「高校卒業・就職=レスリング引退」とならない県を目指している。

▲開会式であいさつする岐阜県協会の丸山充信会長

 ときに高校のレスリング場で行われ、家族の応援スペースの確保も大変だったときもあったそうだが、今年は国民体育大会(現国民スポーツ大会)も行った会場での実施。観客席に応援の姿もあり、台湾来訪の恩恵を受けた形だ。来年以降、さらに発展していくことが望まれる。

▲現役の高校選手も応援する中で、熱戦が展開された

▲世界選手権出場経験者の鈴木聖二さん(岐阜工高~専大卒)は出場資格なし。セコンドで応援する

▲どんな大会でも優勝はうれしい。決勝のあと、胴上げが行われた