日本レスリング協会の井上謙二強化委員長は、男子フリースタイル全日本合宿の公開練習が行われた8月5日、報道陣の質問に答え、2028年ロサンゼルス・オリンピックの日本代表選考について、9月17日(木)の協会理事会での承認を得て発表したい意向を示した。
従来は、各階級の国内予選を勝ち抜いた選手が、(1)前年の世界選手権、(2)オリンピック年のアジア予選、(3)同世界予選、の3段階でオリンピック出場枠を獲得を目指した。(1)で出場枠を取ったもののメダル獲得を逃した場合や、(2)(3)で国内2番手選手が出場枠を取った場合に、プレーオフを実施して日本代表を決めていた。
ロサンゼルス大会へ向けては、世界レスリング連盟(UWW)のランキング・ポイントがかかわってくるため、日本代表選考方法も従来とは違う複雑なシステムになりそう。
UWWの定めた出場枠獲得システムは下記の通り。
(1)2027年世界選手権(9月11~20日、米国・ラスベガス)=各階級3位以内の4選手が出場枠獲得
(2)2027年から2028年春までの大陸選手権を含めた下記のランキング対象大会=(1)で出場枠の取れなかった国の中で、各階級上位3選手が出場枠獲得
《2027年》
2月15日~21日:第1回ランキング大会(候補=アルバニア、クロアチア、エジプト)
3月30日~4月4日:アジア選手権(候補=ヨルダン)
5月31日~6月6日:第2回ランキング大会(候補=エジプト、カザフスタン、モンゴル、米国)
7月19日~25日:第3回ランキング大会(候補=エジプト、モンゴル)
9月11日~19日:世界選手権(米国)
《2028年》
1月17日~23日:ランキング大会(候補=クロアチア、エジプト)
3月6日~12日:アジア選手権(場所未定)
※ランキング大会は、1ヵ国から各階級2選手まで出場できる
(3)2028年アジア予選(4月14~16日、候補=カザフスタン)=(1)(2)で出場枠の取れなかった国のみが出場し、各階級の上位2選手が出場枠獲得
※(4)の世界最終予選は“途上国枠”であり、日本は無関係と思われるので省略
最速で2027年9月に出場枠獲得選手が決まる。並行してランキング・ポイントでの出場枠獲得レースが行われるが、ランキング・ポイントは国に対してではなく選手に与えられるため、理想は同じ選手が全大会に出場すること。複数の選手が出場した場合、分散してだれも上位3選手に入れない可能性がある。
ランキング大会は1ヶ国から各階級2選手までの出場なので、今年12月の全日本選手権1・2位の選手に来年2月のランキング大会出場の資格を与えることは予想される。来年春の明治杯全日本選抜選手権のあとは、どうするか。前例がないシステムとなる。強化委員会と理事会の決定が待たれる。