2026年インターハイの個人対抗戦・男子92kg級は、3月の全国高校選抜大会はベスト16(3回戦は負傷棄権)だった山中創太(神奈川・慶応)が、同2位の金澤永和(千葉・日体大柏)との決勝をラスト2秒で逆転勝ち。一昨年、同高から64年ぶりの優勝を遂げた岡澤ナツラ(現慶大)に続く殊勲を挙げた。
山中は「前回の対戦(6月の関東高校大会)の決勝では、ロースコア(1-3)で負けていた相手。どうやって勝とうかと、約2ヶ月間、先輩と研究してきた。最後まであきらめないでよかった」と、ラスト2秒での逆転劇を振り返った。「絶対に勝つ、泥くさくても勝つ」という執念の攻撃は、「どうやってポイントを取ったか、よく覚えていません」と言う。
関東のライバルでもある金澤とのこれまでの試合は、お互いにポイントが取れず、アクティブタイムでの点の取り合いになることが多かったという。今回の対戦でも1点をめぐる攻防へ。2-1で自身がリードしていたが、ラスト26秒、場外へ出てしまい、2-2とされてしまった。
このままなら金澤の勝利となるが、山中はあきらめなかった。タックルを2度、受け止められてポイントにはつなげられなかったものの、3度目のタックル。これは形が崩れ、一度は金澤の体が上になってポイントを取られそうになりながら、体勢を入れ替えて山中がバックを取って2点をゲット。電光掲示板の残り時間は2秒を切っていた。
昨年、繰り上げながらU17世界選手権出場を果たしている山中だが、インターハイは初の出場。「最初で最後のインターハイ。勝つという気持ち強く持っていました」と言う。小学校5年生以来の全国制覇に「まだ実感が沸きません」と苦笑い。
ただ、全国高校選抜大会とJOCジュニアオリンピックを制している吉田修(佐賀・鳥栖工)がU17世界選手権出場で不在だったことで、まだ本当の全国一でないことは自覚している。「国民スポーツ大会でやる機会があると思います。そこでの勝利を目指して頑張りたい」と言う。
慶應からは一昨年に岡澤ナツラが優勝し(前述)、同期の瀧澤勇仁(現慶大)が国民スポーツ大会を制覇。昨年、1年上の菅原大志(現慶大)がJOCジュニアオリンピックで3位に入賞するなど、この2年間で一気に“全国区”になっている。
菅原と同じ神奈川・磯工ベアーズ出身の山中は、神奈川県の高校を選び、「神奈川県のチームの選手として優勝したい」という気持ちを持っていたことを強調。あこがれの先輩の岡澤に続けたことがうれしそう。
来年は慶大進学の意思を固めている。「また先輩たちと同じチームでやりたい。慶大の一部リーグ昇格に向けて頑張りたい」と話した。