2026.08.01

【2026年インターハイ・特集】東京育ちの柴原颯太(熊本・小川工)が全国制覇、国スポでライバルへのリベンジに燃える

 2026年インターハイの個人対抗戦51kg級は、全国高校選抜大会とJOC杯ジュニアオリンピックで、ともに2位だった柴原颯太(熊本・小川工)が、決勝の榊原健太(三重・松阪工)戦を含めて全5試合をフォールかテクニカルスペリオリティで勝ち抜いて優勝。中学以降で初の全国王者に輝いた。

 「ようやく勝てた、という感じで、うれしいです」と声が弾んだ柴原。全国高校選抜とJOC杯の決勝でで負けていた牛窓勝心(京都・丹後緑風)がU17世界選手権出場のため不在となったので、「優勝しかない」という気持ちで臨んだ大会。

 全国高校選抜大会とは違う舞台ということで、違った緊張感もあり、準々決勝では「焦りもあった」そうだが、勝ち抜いたことで「気が楽になったというか、肩の荷がおりた」と言う。決勝は「やるしかない、(実力を)出し切るしかない」ということを意識して闘い、レッグホールドでの攻撃がさえて優勝を引き寄せた。

▲決勝でさえたレッグホールド。柴原颯太(熊本・小川工)が5試合をフォールかテクニカルスペリオリティで勝ち抜いた

 これまで、小川工高からのインターハイ・チャンピオンはいないと聞いていた。「高校初の優勝をつかみとろう、という気持ちでした。何が何でも優勝と思ってました」と、並々ならぬ意欲だった。観客席には両親と妹が来ていて熱い応援を受けて支えてもらったが、試合中には(宮本)慶太先生の声しか聞こえなかったですね」と、集中力を強調した。

 もちろん、牛窓のいない大会での優勝では満足できない。「連続で負けていることは悔しい。国民スポーツ大会で必ずリベンジしたい。すぐ練習です」ときっぱり。この優勝で念願だった全日本選手権の出場権も獲得し、「そこに向けても頑張りたい」と話した。

▲胴タックルに入られながらも、反り投げで返して4点。投げ技も光った

「団体戦で鳥栖工に追いつくチームをつくりたい」…宮本慶太監督

 宮本慶太監督は「彼は東京から来た選手(フィギュアフォークラブ出身)。多くの選択肢の中からウチを選んでくれた。遠方から預かった選手を優勝させられた安堵感でいっぱいです」と、初の王者誕生を喜んだ。

 熊本県からも、25年間、チャンピオンが出ておらず、その間、佐賀・鳥栖工高が九州の一強に君臨。学校対抗戦の全国一のみならず個人王者も多く生んでいた。今大会は、全国高校選抜王者の吉田修(92kg級)が不在だったこともあるが、鳥栖工からの優勝はなく、小川工のほか宮崎・櫻美学園からもチャンピオンが誕生。鳥栖工以外の九州のチームが奮戦した。

 「九州の歴史が変わりますね」との問いに、「個人戦では優勝できたけど、正直、まだ鳥栖工の一強だと思っています。鳥栖工が強くあり続けたことで、私たちも、櫻美学園も、チャンピオンを生むことができたんです」と話し、目標だったチームに感謝。

 「これまで鳥栖工が九州を引っ張ってきた。今後は、団体戦で鳥栖工に追いつくチームをつくりたい」と話し、今後の飛躍を誓っていた。

▲東京から進学してくれた選手の快挙に喜ぶ宮本慶太監督

※ご存じの通り、7月28日の熊本地震で小川工高のある宇城市は大きな被害を受けました。外部コーチ2人の家が全壊し、練習再開のめども立っていない状況です。全国の皆様からのご支援を期待します。

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