2016.04.14

福田富昭会長が全日本チームに“闘う精神”を伝承!

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

「格闘技は肉体と精神の勝負」と強調した福田富昭会長

 日本協会の福田富昭会長は4月13日、東京・味の素トレーニングセンターで合宿中の3スタイルの選手とコーチを大会議室に集め、リオデジャネイロ・オリンピック、およびオリンピック予選へ向けての思いを熱く伝えた。

■「強い選手は精神力が強い。自信を持つことが大事」…福田富昭会長

 福田会長は、最初に「あいさつ」の重要性を訴え、試合会場、練習場、ふだんの生活を問わず、きちんとあいさつできる行動を求めた。そのあと、「器具を使わずに闘うレスリングは、心が下がったら絶対に勝てない。肉体の闘いである以上に精神の闘い、心が下がったら相手に伝わってしまう」と話し、勝つためには何よりも精神力が必要なことを話した。

 オリンピックでは、ぽっと出の選手が優勝したことも少なくないが、それは「精神力で負けなかったから」と説明。「恐怖心はだれもが感じること。しかし、相手も同じように恐怖心を持っている。強い選手は精神力が強い。自信を持つことが大事。スパーリングでは、ばててもいいから攻め続けろ。どこまで限界を伸ばせるかを試してみろ」と熱く語った。

合宿中の3スタイルの選手とコーチが参加した

 福田会長は「大会後や練習のあとの道場では伝え切れないものがある。選手にしっかり受け止めてもらえるよう、こうした場をつくった」と、この日のミーティング開催の経緯を説明。「ここまで言っても、まだ気持ちで負けるようなことがあれば、何度でもやって気持ちで負けないようにしたい。日本レスリングの伝統と精神を徹底していかないと勝てない。これからも闘う精神の伝承を徹底し、自分に自信を持ってもらえるようにしたい」と話した。

 栄和人強化本部長は「3スタイルの選手とコーチを集めて熱き思いを話していただいたことに、会長の熱意を感じた。しっかり受け止めたい。攻める勇気、練習の追い込む勇気、ばてることを恐れない勇気をもって闘うことの重要性を感じた。選手も多くのことを感じてくれたと思う」と話した。

 男子フリースタイル74kg級の高谷惣亮(ALSOK)は「レスリングは肉体の闘いである以上に精神の闘い、という言葉が印象に残った。日本選手は、肉体面はしっかり鍛えている。勝つためには、その先にある精神の強さが必要だということを、あらためて感じた」と言う。