※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
オリンピックの度に、ロシアで代表になれなかった選手が中央アジアなどの国に国籍を移してオリンピック出場を目指すケースが出てくる。今回のアジア予選では、すでに判明していたバーレーンに移籍したアダム・バティロフ(男子フリースタイル65kg級)のほか、3人のロシア人が国籍を変え、アジアからオリンピック出場を目指すことが分かった。
男子フリースタイル86kg級にキルギスから出場するアリガドジ・ガミドガドシエフ(27歳)は、2008年欧州ジュニア選手権74kg級優勝を皮切りに、レベルの高い国際大会として知られるタクティ・カップ(イラン)、メドベジ国際大会(ベラルーシ)、アリ・アリエフ国際大会(ロシア)での優勝経験を持つ。
しかし、世界選手権や欧州選手権のロシア代表の経験はなかった。今回、キルギスからオリンピック出場を目指す。2014年2月のタクティ・カップが最後の国際大会で、アジア予選は約2年1ヶ月ぶりの国際大会となる。
同97kg級には、同じく2014年までロシア選手として闘っていたマゴメド・イブラギモフ(30歳)がウズベキスタンの選手としてエントリーした。84kg級でヤリギン国際大会(ロシア)2位や3位があり、2012年ワールドカップ代表の選手。ゴールデンGP決勝大会での優勝もある。2年ぶりの国際大会だが、あなどれない選手が参戦してきた。
男子グレコローマンでは、66kg級に参戦する。2012年世界ジュニア選手権66kg級2位のマゴメド・チュハレフ(24歳)がカザフスタン選手としてエントリーしてきた。2011年欧州ジュニア選手権、2012年世界ジュニア選手権2位などの成績を持つ。2013年以降、国際大会には出ていないようだが、一筋縄ではいかない選手であろう。