※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
【女子69kg級】
ナタリア・ボロビエワ(ロシア=Natalia Vorobieva)
![]() |
![]() |
(撮影=矢吹建夫)
1991年5月27日生まれ、24歳。16歳からレスリングを始め、同年の欧州カデット選手権65g級で優勝、翌年も70kg級で優勝。2009~11年に3年連続で欧州ジュニア選手権と世界ジュニア選手権の72kg級で優勝。2010年にはワールドカップの代表に抜てきされるなど天才的な強さを見せる。
2011年世界選手権は不出場だったが、オリンピック出場枠を取った選手を破ってロンドン・オリンピックへ出場。決勝で前年の世界チャンピオンを破って優勝した。
2013年は世界選手権で2位。階級区分変更で2014年から69kg級で闘い、同年の欧州選手権で優勝。世界選手権は土性沙羅に敗れて3位に終わったが、2015年世界選手権で勝ち、オリンピック以来の世界一に輝いた。
■ナタリア・ボロビエワの2015年世界選手権成績 決 勝 ○[フォール、1:14=2-2]Zhou Feng(周風=中国) 準決勝 ○[フォール、1:19=4-0]Aline Focken(ドイツ) 3回戦 ○[7-4]Anna Jenny Eva Maria Fransson(スウェーデン) 2回戦 ○[フォール、0:46=2-0]Jeong Eun Sun(韓国) 1回戦 ○[フォール、1:03=2-0]Chen Wen-Ling(台湾) |
【世界選手権1~5位選手】(オリンピック出場枠獲得選手)
[1]Natalya Vorobieva(ロシア)
[2]Zhou Feng(周風=中国)
[3]土性沙羅(日本)
〃 Aline Focken(ドイツ)
[5]Ochirbat Nasanburmaa(モンゴル)
〃 Jenny Fransson(スウェーデン)
-----------------------------
《今後の展望》 ※国際主要大会成績(青が出場枠獲得国)
2013年67kg級世界チャンピオンで今年の欧州大会優勝のアリナ・スタドニク(ウクライナ)、欧州大会2位のイラナ・クラチャシュ(イスラエル)、今年のアジア選手権2位で世界選手権7位のエルミラ・シズディコワ(カザフスタン)あたりの出場枠獲得は間違いないだろう。
63kg級で世界一に輝いたことがあり、階級を上げたイェレナ・ピロズコバ(米国)、2013年世界ジュニア選手権67kg級優勝のドロシー・イェーツ(カナダ)ら北米勢も可能性は高い。
変わりどころでは、アフリカ・ナンバーワンのエナス・ムスタファ(エジプト)。今年の世界選手権は8位だったので、実力は十分だ。