※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
【女子63kg級】
バドゥーチェグ・ソロンゾンボルド(モンゴル=Battsetseg Soronzonbold)
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(撮影=矢吹建夫)
1990年5月3日生まれ、25歳。16歳からレスリングを始め、翌2007年アジア・カデット選手権60kg級2位。2008年のアジア・ジュニア選手権59kg級2位などを経て、19歳の時の2009年世界選手権59kg級に出場した(16位)。
2010年に世界ジュニア選手権5位を経て、世界選手権で優勝。モンゴル女子として初の世界チャンピオンに輝いた。2011年世界選手権は不出場だったが、出場枠を取った選手を国内大会で破ってロンドン・オリンピックへ出場。銅メダルを獲得した。
2013年世界選手権は決勝で伊調馨に敗れて2位。2014年世界選手権は上位進出ならず、そのショックでアジア大会出場を辞退したと伝わっている。
しかし2015年、ヤリギン国際大会(ロシア)、モンゴル・オープンなどで優勝して強さを取り戻し、世界選手権では全試合を第1ピリオドのフォール、またはテクニカルフォールで勝つ圧倒的な強さで、2度目の世界一、この階級初の世界チャンピオンに輝いた。
■バドゥーチェグ・ソロンゾンボルドの2015年世界選手権成績 決 勝 ○[フォール、0:36=2-0]川井梨紗子(日本) 準決勝 ○[Tフォール、2:11=11-1]Taybe Mustafa Yusein(ブルガリア) 3回戦 ○[Tフォール、2:32=10-0]Anastasija Grigorjeva(ラトビア) 2回戦 ○[Tフォール、1:15=10-0]Buse Tosun(トルコ) 1回戦 ○[フォール、1:40=12-1]Gabriella Sleisz(ハンガリー) |
【世界選手権1~5位選手】(オリンピック出場枠獲得選手)
[1]Soronzonbold Battsetseg(モンゴル)
[2]川井梨紗子(日本)
[3]Yulia Tkach(ウクライナ)
〃 Taybe Yusein(ブルガリア)
[5]Braxton Stone(カナダ)
〃 Anastasija Grigorijeva(ラトビア)
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《今後の展望》 ※国際主要大会成績(青が出場枠獲得国)
中国(2015年アジア選手権優勝の西洛卓瑪=シルオ・ズオマ)、ロシア(2015年欧州大会優勝のバレリア・ラジンスカヤ)、米国(2015年パンアメリカン大会3位のエリン・クロドゴ)といった女子の強国が出場枠を取れなかった。残り3大会で必ず取ってくるだろう。
昨年世界5位のヘンナ・ヨハンソン(スウェーデン)、2015年欧州大会3位のマリア・ママシュク(ベラルーシ)らも出場枠獲得の有力候補だ。