※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
タレント発掘・育成コンソーシアム事業報告⑤
国内育成プログラム 第1回男子カデット世代育成キャンプ
JWFタレント発掘・育成コンソーシアム
清水 聖志人
グレコローマンスタイルのコーチング
本事業は、全国規模で有能なタレント・アスリートを継続的に見出し、最適な育成・強化を図る手法・仕組みを調査研究・開発し、これらの手法をもとに、地域タレントからメダルポテンシャルアスリートまで確実に引き上げるシステムの構築を目指している。
2015年7月4日(土)~7月6日(月)の期間、東京・味の素ナショナルトレーニングセンターにおいて、第1回男子カデット世代育成キャンプを実施した。本キャンプは、女子カデット世代の優秀なタレントを対象に、高品質な機会(トレーニング、コーチング、教育プログラム、形態・フィットネスデータのフィードバックなど)を提供することを目的としている。
また、本キャンプ中に実施したプログラムの結果を分析し、エビデンスに基づくプログラムの開発を推進する。今回のキャンプでは日本レスリング界の将来を担う男子カデット世代の31名(フリースタイル15名・グレコローマンスタイル16名)が参加した。 フリースタイルのコーチング
本キャンプは、育成プログラムを実施すると同時に、海外育成プログラム対象者の選抜機会としても位置付けており、キャンプ中に実施したプログラムの結果を分析し、海外育成プログラム対象タレントの選抜を行った。
本事業は、高度レベルの競技活動を通して得た経験や知識を基に、日本のリーダーとなれるアスリートの育成を目指すため、「教育プログラム」に注力しているのが特徴である。今回キャンプにおいては、「オリンピズムについて考える」、「情報の活用について考える」というテーマにて教育プログラムを展開した。
マットトレーニングにおいては、この世代の技術的課題について徹底したコーチングを行ったうえで、ポジション別の攻防やスパーリングを中心に展開した。
また、国立スポーツ科学センターの協力により、ナショナルチームが行っている内容と同様の形態測定、フィットネス測定を実施し、キャンプ最終日に測定データのフィードバック及び、ナショナルチームやジュニア代表データとの比較を基にフィットネスレベル向上に向けたカウンセリングを実施した。
本事業は、日本レスリングが永続的にメダルを獲得するための発掘・育成システムの構築を目指すものであり、独立行政法人日本スポーツ振興センターより事業の成果報告が求められる。このことから、本協会に関わる全ての関係者が方向性を共有し、事業の推進に努める必要がある。
![]() マットトレーニングの様子 |
![]() キックオフミーティング:短期目標の設定 |
![]() 教育プログラム「情報の活用について考える」:専修大学 久木留 毅 教授 |
![]() 教育プログラムの様子① |
![]() 教育プログラム「オリンピズムについて考える」:フェリス女学院大学 和田 浩一 教授 |
![]() 教育プログラムの様子② |
![]() フィットネス測定:目標値の確認 |
![]() フィットネス測定:300M×6インターミッテント |