※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(取材=増渕由気子、三次敏之、渋谷淳、平岡櫻子)
■男子フリースタイル男子57kg級初戦敗退・樋口黎(日体大=優勝した高橋と1回戦で大激戦を展開)「いくら接戦しても、負けては意味がないです。途中のグラウンドでの失点は、自分の甘さが出てしまった。いつもグラウンドは乗りに行くことが多く、(腕を)はるのは得意ではなかった。グラウンドは基礎からやり直す必要があります。高橋さんと初対決してみて実力差はわかった。勝てる実力があると自分では思っているので、12月の全日本選手権でしっかり勝てるように頑張ります」
----------------------------
■男子フリースタイル65㎏級4位・前田翔吾(クリナップ=昨年の60kg級世界選手権代表。準決勝で高谷大地に敗れる)「65kg級で勝負にいきました。負けて悔しいだけです。惜しかったとか、65kg級でもやれるとか、そういう気持ちはありません。(世界選手権で大けがをして)初めて手術をして思うように治っていない部分はあるけど、それは言い訳にならない。12月(全日本選手権)に向けてがんばります」
----------------------------
■男子フリースタイル65kg級3位・田中幸太郎(阪神酒販=準決勝で優勝した石田智嗣にラスト1秒で逆転負け)「初戦から入りが良くなく、失敗といえる大会でした。反省点が多く、実力がまだまだです。スタンドだと(相手の動きに)対処できず、そういった場面でさばき切る能力が自分にはまだ備わっていないと感じました。この階級は選手がそろっていて厳しいのは確かですが、やりがいがあります。オリンピックも絡んでくる天皇杯(全日本選手権)に向けて頑張っていきたいです」
----------------------------
■男子フリースタイル65kg級初戦敗退・藤浪勇飛(三重・いなべ総合学園高=2回戦で田中幸太郎に惜敗)「挑戦者として臨みました。相手の田中選手の方がプレッシャーがあったのではないでしょうか。試合の途中でいけるのではないか、という気持ちになって守りにはいってしまったかもしれません。(チャレンジも実らなかった最後のタックルは)田中選手が倒れるより時間切れの方が早かったということです。いい経験になりました。高校のタイトルを全部獲って再チャレンジします」
----------------------------
■男子フリースタイル74kg級2位・嶋田大育(国士舘大=決勝の高谷惣亮戦で終盤追い上げたが、逃げ切られる)「0-9から追い上げたけど、勝たないといけない。最後は自分のペースだったなと思った。今回は全日本にかける気持ちが違った。自分も大学4年生で、あと何年レスリングをやるかわからない。今年の活躍で今後続けるかが決まってくるので、その気持ちで、去年の全日本選手権より善戦できたんじゃないかと思う。去年はけがもあって、『嶋田は終わった』とか言われたので、見返そうと思っていた。復活を証明したくて頑張りました」
----------------------------
■男子グレコローマン75kg級2位・清水博之(自衛隊=階級アップも実らず)「金久保さんとの対決は昨年の国体以来2度目。負けて情けないです。2回もリフトを上げているにもかかわらず、投げられなかった。ルールが変わり、ずっとスタンドでいける体力が必要になった。そのため、減量しすぎると僕のいいところである体力が生かせないかな、と思って階級をアップさせた。この階級ではまだパワーが足りなかったです」
----------------------------
■男子グレコローマン85kg級2位・天野雅之(中大職=大学時代からのライバル、岡太一に敗れる)「決勝は持ち上げられた時点でダメでした。警戒はしていたのですが…。今の自分の練習環境の中で決勝まで上がれたので、実のある大会だったと思っています。今でも尊敬し続けている鶴巻先輩(宰=自衛隊)が階級を落としたことで、もう追いかけられないのかな、という気持ちがあります。(階級は違っても)鶴巻先輩の背中を追いかけながら、好きなレスリングを続けていきます」
----------------------------
■男子グレコローマン130kg級2位・前川勝利(早大=決勝、プレーオフで園田新に連敗)「練習が足りてないのだと思います。それが結果に出てしまいました。本戦のときは、自分の投げの失敗で失点したところがあったが、気持ちの切り替えもできず、プレーオフは、いいところが全くなかった。このままでは終われない。絶対にインカレ(全日本学生選手権)でリベンジします」
----------------------------
■女子48kg級2位・宮原優(東洋大=階級ダウン実らず決勝で登坂絵莉に敗れる)「登坂選手とは仲がよく、小さいころから一緒にやってきた間柄ですが、試合では全力でぶつかりました。今年に入って48kg級でやると決めたので、ここで登坂選手と闘うことは分かっていた。合宿では必ず1本目で(登坂と)練習している。半年後に勝てるように頑張りたい」
----------------------------
■女子53kg級2位・入江ななみ(九州共立大=決勝で吉田沙保里に敗れる)「吉田さんと試合をするのは初めて。やっぱり強いと思いました。タックルは警戒していたけどスピードが違った。(試合終了間際にタックルを決めてポイントを奪ったが)あれは狙って取ったわけではないので…。51kg級から上げたけど、体格は変わらないと思いました。これからは自分の課題をクリアして53kg級で頑張っていきたい」