※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
日本協会は全日本選手権最終日の12月23日、東京・代々木競技場第2体育館内で理事会を開催し、2020年東京オリンピックでの金メダルの目標を「10個」とすることと、今年4月からやってきた強化スタッフの見直しを承認した。
金メダルの目標に関しては、1964年東京オリンピックの時の目標が8個だったことから(獲得は5個)、今回は「10個」と設定した。
強化体制については、これまで強化本部長と男子フリースタイル強化委員長を兼任していた高田裕司専務理事が、専務理事と日本オリンピック委員会(JOC)理事の役職に力を入れるため強化から退き、男子フリースタイルの強化委員長に国士舘大の和田貴広監督が就任。男子グレコローマンは西口茂樹・拓大部長、女子は栄和人・至学館大監督が引き続き指揮をとり、3人体制で強化にあたる。
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栄和人 | 西口茂樹 | 和田貴広 |
強化本部長はおかず、栄・女子強化委員長が強化委員長として3スタイルをまとめる役を担当。6月にはドイツにコーチ留学に行っているオリンピック3度連続出場の笹本睦コーチが男子グレコローマンの強化スタッフに加わる。
和田委員長は、強化スタッフに田南部力、小平清貴(以上警視庁)、井上謙二、鈴木豊(自衛隊)、松永共広(日本協会専任コーチ)、湯元健一(日体大教)を指名した。なお、男子グレコローマンと女子のスタッフはこれまでと同じで、下記の通り。(いずれも順不同)
【男子グレコローマン】松本慎吾(日体大教)、豊田雅俊(警視庁)、飯室雅規(自衛隊)、馬渕賢司(中京学院大監督) ※6月から笹本
【女子】木名瀬重夫(日本協会専任コーチ)、吉田栄勝(自営)、笹山秀雄、山本英典(以上自衛隊)、齋藤将士(警視庁)、成富利弘(東京・安部学院高教)、吉村祥子(エステティックTBC)
高田専務理事は、栄強化委員長が強化の窓口という形で対外的な対応を要望する一方、「3スタイルが独立して頑張ってもらいたい」と期待した。
■栄和人・強化委員長の話「強化委員長として男子も管轄することになったが、練習方針や強化のやり方を変えたり、押しつけようという気持ちはない。男子の強化委員長の意見を聞きながら、必要に応じてアドバイスを送りたい。(強化活動の)最終決定権は協会にあるので、上と交渉する必要がある場合には、強化委員会の代表として事に当たりたい」
■西口茂樹・男子グレコローマン強化委員長の話「1月19日からイランへ遠征し、試合出場と合宿で強化します。強化委員長もできるだけ遠征に帯同し、厳しくやっていきたい。自分の体が耐えられるよう、私自身も健康に注意します。6月に加わる笹本コーチにも期待している」
■和田貴広・男子フリースタイル強化委員長の話「オリンピックのメダリストもいて、今のレスリングをよく知っているコーチとともに頑張りたい。ルールが変わるので、ルールにそった指導をやっていきたい。年明けから、ロシア、イラン、トルコに遠征し、強化します」