※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
日本協会は、国際レスリング連盟(FILA)が2014年1月から採用する新階級と新ルールを発表したことに関し、12月21日(土)~23日(祝)の天皇杯全日本選手権(東京・代々木競技場第2体育館)は現行ルールで実施することを決めた。
これまでは、新しいルールや階級が決まった場合、FILAの施行前であっても先取りして実施してきた。今回は、新ルールを実施するには時間がなさすぎるため、新ルール採用は見送った。
したがって、3スタイルとも7点差でテクニカルフォールとなり、投げ技は3点または5点などのルールで実施される。
日本協会の福田富昭会長は、FILAの新階級・新ルール発表を受け、12月18日に都内で会見。男子の最軽量級を55kg級程度にすることなどを提案してきたが受け入れられなかったことなどを説明した。しかし、「決まったことは仕方がない。強化にまい進したい」と話し、日本が得意としてきた軽量級を削られた対策に全力を尽くす意向。
一方、2階級増える女子については「メダルのチャンスが広がり、喜ばしいこと」と話し、53kg級への参戦を明言している吉田沙保里選手(ALSOK)や階級変更の可能性のある伊調馨選手(ALSOK)に対して、「ベストコンディションに持っていけるようにしたい」と、オリンピック4連覇に向け、慎重に階級を選択させる意向を示した。
決定は会議ではなく、メールでの投票で行われた。こうしたやり方のほか、フリースタイルとグレコローマンの階級が違うことなどにも「混乱を招く」として反対してきたというが、日本からの訴えはことごとく通らなかった。
また、準決勝進出選手に敗れた選手によって敗者復活戦を行うルールについて、試合数が多くなるので時間内におさまるのかどうかの懸念もしました。
なお、ルールはFILA理事会によって微修正される場合もあるとのことで、1月からの国際大会で実施したうえで、変更される部分もあるという。