令和8年熊本地震(7月28日)に見舞われ、練習もままならなかった熊本・小川工からこの日だけで6選手が出場。71kg級の濱田凌丞が勝ち抜いて準々決勝へ進んだ。
宮本慶太監督は「高校のある地域の断水が続いています。今月末までJRと水道は復旧できない見込みです」と現状を説明。地震のあとは練習ができなかったが、8月5日から8日まで佐賀・鳥栖工業高校が選手を引き受けてくれ、そのあとは九州共立大のお世話になることができ、そのまま滋賀に入ったという。
地震発生から鳥栖工高に行くまでの約1週間、地元の選手は風呂に入ったりシャワーを浴びたりすることができず、口に入れたものはインスタント食品だけという生活。“日常”を離れて10泊を超える遠征に何かと不便はあっただろうが、「シャワーを浴びることができ、普通の食べ物を食べることができて、よかったです」と、“普通の生活”に感動したようだ。
2人の外部コーチは家が全壊という災難で、仮設住宅を申し込んで抽選待ちという状況。この大会が終わったあと、国民スポーツ大会へ向けて練習できるかどうかは分からない。練習どころか、断水が解消されなければ寮生活だけでなく、学校が再開されるかどうかも不明。
そんな状況下でも、濱田が勝ち抜いてくれて同監督は満足そう。15日開始階級にも7選手が出場予定。高校野球では熊本代表の有明が3回戦進出を決め、避難所でテレビを見ていた人に元気を与えたが、レスリングでも負けないだけの健闘が期待される。