2026.08.11NEW

日大&三恵海運ほかが十日町“虎の穴”で合宿

《写真集》

 今年6月の東日本学生リーグ戦で23年ぶりの優勝を果たした日大、日本重量級初の世界王者を目指す吉田アラシら三恵海運チームほかが8月5~9日、新潟・十日町市の通称“虎の穴”、桜花レスリング道場で合宿を行い、全日本学生選手権(8月20~23日、東京)とアジア大会(9月30日~10月3日、名古屋市)へ向けて実力アップをはかった。

▲多くのオリンピック・チャンピオン、世界チャンピオンが汗を流した金メダル坂

 東日本の王者・日大にとっては夏恒例の“虎の穴特訓”。その合宿に、三恵海運チームが初参加したほか、同志社大慶大、埼玉・花咲徳栄高、神奈川・日大藤沢高、山口・豊浦高からも選手が参加した。

 この合宿を目当てにスペイン(イランから国籍変更)とカナダの2選手も参加し、国際合宿へ。朝(トレーニング)、午後(マットワーク)、夜(技の研究)の1日3回の練習が行われた。

心臓が破裂するような“金メダル坂”をランニング

 女子日本代表チームの合宿所として、かつては携帯電話の電波も届かない“陸の孤島”だった同所。現在は、さすがに電話もラインも通じるが、世界一に輝いた多くの選手が血ヘドをはいた“金メダル坂”はそのまま。選手は、朝練習から心臓が破れるようなハードな練習をこなす

 3面マットで行われる午後のマットワークでは、選手数に比べるとスペースが狭いのは確かだが、その分、マットの奪い合いという“闘い”も行われる。積極的な選手だけが練習できる状況は、選手のやる気を引き起こすのに効果がある

▲3面マットを使ってのマットワーク

 8日(土)には、日大OBでもある福田富昭・日本協会名誉会長、富山英明・同会長、合宿所の支援者の丸山秀二・元日本協会副会長が訪れて学生選手を激励したほか、選手の保護者も集まって練習を見学。夜はBBQで盛り上がり、リーグ戦優勝を成し遂げた齊藤将士監督を慰労。

 選手と保護者が一体となっているチームであり、これがリーグ戦優勝の原動力であることを感じさせる合宿だった。

▲選手の保護者も参加したBBQ(向こう側)。日本協会福田富昭名誉会長が猛練習をねぎらった

自然に囲まれたふだんと違う練習環境

 日大OBの藤本健太・三恵海運監督にとっては、「18年か19年ぶり」の十日町合宿参加。世界ベテランズ選手権のグランドスラム(全世代での世界王者)を目指しているだけに、金メダル坂でのランニングにも挑み、元気いっぱいの姿を見せた。

 「建物が増築されたり、変わっているところもありましたが、根本は昔のまま。坂道もそのままですね(笑)。懐かしいです」と言う。所属の選手は、日大出身の選手は学生時代に経験しているものの、現在はこうした山の中で練習することはないので、「違った環境下で、いい練習ができています」と言う。

 現在は科学トレーニング全盛期で、それを否定はしない。しかし、長い上り坂を走る“根性練習”もときに必要であることは言うまでもない。

▲世界ベテランズ選手権の完全制覇(5世代での優勝)を目指す藤本健太・三恵海運監督も金メダル坂に挑戦

 周囲は森林に囲まれて自然がたっぷりあり、「ご飯もおいしい。練習を頑張ろう、という気持ちになる」と言う。また、食事をつくってくれる地元の人たちとも直接ふれあうことになり、「その姿を見て感謝の気持ちも出てくる」と話し、メリットの多い合宿と振り返った。