国際オリンピック委員会(IOC)は7月7日、オンラインで理事会を開催し、ロシアに対する国際大会の参加制限の撤廃を発表した。最終的な判断はそれぞれの国際競技連盟(IF)に委ねられるが、世界レスリング連盟(UWW)はすでに撤廃しているので、2028年ロサンゼルス・オリンピックでのロシア選手の参加は確定的となった。
ロシアは、2024年パリ・オリンピックでは、ウクライナ侵攻に関連していない選手が「中立選手」(AIN)として参加を認められたが、レスリングではその数が極端に少なく、基準も明確でなかったため、最終的に一人も出場しなかった。
コベントリー会長は記者会見で「われわれは一切の戦争を許容しない。ただ、選手たちが(政府が引き起こした戦争の)代償を払うべきだとも思わない」とコメント。ロシアのデクチャリョフ・スポーツ相は「IOCは、オリンピックが政治から独立したものであるべきだとの明確な姿勢を示した」と歓迎した。
一方、ウクライナ・オリンピック委員会は「ウクライナは600人以上の選手やコーチ、スポーツ関係者を失った。人間の尊厳や平和、国際法に基づくオリンピズムの基本的価値観に反する」と反発した。
理事会では、1924年の第1回冬季大会から実施されているノルディックスキー複合が、人気や国際的普及の低評価のため、2030年冬季オリンピックから除外されることも発表された。チケット販売やテレビ放送を含む14の指標のうち、11項目が最低評価。男子のみが行われていることや、最近4大会でメダルを獲得したのは日本を含めて5ヶ国という事実も、除外の要因だった。
夏季の第1回大会(1896年)から実施されているグレコローマンも、男女平等の観点からして存続は安泰でない事実が浮き彫りとなった形。グレコローマンの普及と人気の評価は不明だが、コベントリー会長政権下では何が起こるか分からない状況と言えよう。