2026.06.30NEW

2026年U15アジア選手権(タイ)出場の男子グレコローマン・チームが帰国

 6月27日からタイ・パタヤで行われている2026年U15アジア選手権に出場した男子グレコローマン・チームが6月29日、羽田空港着のタイ航空で帰国した。昨年から出場したグレコローマンで初めて優勝選手を輩出し、3選手が銀メダルを取った。

▲羽田空港での最後のミーティング

 坂上桂一監督(群馬県協会)は「選手が自分の持ち味を出せるよう、試合の直前までしっかり声をかけた。どの選手も自分の実力を信じ、強気の姿勢があったと思う。試合を重ねる度に、表情が「行ける!」というふうに変わっていったことが印象に残ります」と振り返る。数年前からこの世代で取り組んできたグレコローマンの強化の方向は、「間違いではなかったことが証明できたと思います」ときっぱり。

 自身も現役時代はグレコローマンをやっていたが、「基本、基礎を大事にしないとならないことを痛感しました」と言う。国際大会への帯同は初めてだったが、平井満生リーダーと山中悟コーチを見習って指導の勉強をさせてもらい、見つかった選手の課題とともに「この世代のグレコローマンの強化に役立てていきたい」と話した。

▲昨年より好成績を残して帰国した男子グレコローマン・チーム

 昨年に続く参加となった山中悟コーチ(全国中学生連盟)は「昨年以上の結果は予想していた。期待以上の結果を出してくれ、収穫は多かったです」と言う。技術面は他国より上との感覚もあったそうだが、劣っていたのは当たりの強さや体の合わせ方。国内では経験したことのない強さにびっくりし、パッシビティを受けてグラウンドで失点するパターンが見られたそうだ。

 経験で乗り越えられそうな部分。「各所属や次世代に伝え、海外のグレコローマンの特徴を広めていってくれれば、来年以降の飛躍につながっていくと思う」と言う。

 昨年、今年と、今やグレコローマン王国のひとつとなったイランが、国際紛争の影響なのか、不出場だった。イランが出ていれば別の結果になった可能性もあるわけで、「この成績に満足してはならない。実力は間違いなく上がっているので、この足跡を次の世代につなげて、さらに飛躍してほしい」と期待した。

▲メダル獲得選手。左から田部井健心、金城幸悠、三好勇杜、江添一颯

「自分の技をしっかり出せた」…初のU15アジア王者・金城幸悠

 68kg級で4試合を勝ち抜き、日本グレコローマン初のアジア王者に輝いた金城幸悠(佐賀・鳥栖工高)は「初めての国際大会。金メダルはうれしいです」と帰国の第一声。相手にびびることなく、「自分の技をしっかり出せたことが優勝につながったと思います」と振り返った。

 1回戦のカザフスタン戦と準決勝のキルギス戦は、劣勢の中から終盤に逆転勝ちした試合。「リードされていてもあきらめず、点を取りにいくことを意識していました」と言う。国内ではここまで劣勢を強いられたことはないそうだが、逆転できた要因は「びびらなかったことだと思います」と言う。

 早生まれのため、高校生での参加。8月には全国高校生グレコローマン選手権への出場が待っており、年上の選手に挑むことになる。「この優勝に浮かれず、高校の全国大会でもメダルを取れるように頑張りたい」と話し、1年生王者を目指す。


 ■41kg級2位・田部井健心(東京・MTX ACADEMY)「初めての国際大会で優勝することができ、うれしいです。リーグ戦になり、4試合して3試合も勝てました。先に前に出て、自分の技をかけることができたことが勝利につながりました。負けた試合も、力の差は感じませんでした。自分からもっと攻めていたら勝てた試合でした。反省材料です。早生まれなので、来年もこの大会に出られます。来年も日本代表になり、今度は金メダルを持ち帰りたい」

 ■44kg級2位・江添一颯(佐賀・鳥栖クラブ)「決勝でテクニカルスペリオリティ負けしてしまい、悔しい気持ちの方が強いです。グラウンドのディフェンス力が足りず、ころころ回されてしまいました。勝った試合は、自分から攻めて、自分の技をしっかり出せたことがよかったです。まだ中学2年生です。来年もこの大会に出て、今度は自分の技で勝てるように頑張りたい」

 ■52kg級2位・三好勇杜(大阪・堺ジュニア)「2位は悔しいのですが、初めての国際大会なので、うれしい気持ちもあります。決勝は下がってしまい、技を出すことができなかった。悔やまれます。勝った試合は、先に仕掛けていました。いいところもあったし、反省材料もありました。来年も出場する資格があるので、そのときは金メダルを持って帰ってきます」