イランで19歳のレスリング選手が処刑された出来事は、ロイター、CNN、BBCなど世界の主要メディア、ニューヨークタイムス、CBS、FOXニュース、ユーローニュースの欧米メディアのみならず世界各国で報じられた。
共通する論調は、処刑されたサレハ・モハンマディ氏ら3人は拷問によって自白を強要され、まともな裁判手続きを経ないまま死刑が決定・実行された、との内容。前途ある若者を、反対意見抑圧のための見せしめとして、恐怖を植え付ける目的で行われたとしている。
米国のフォックスニュースは、2000年シドニー・オリンピック金メダリスト、ブランドン・スレイ氏(米国)が「レスリングの試合でイランに2度訪れ、イランの選手たちを我が国に迎え入れた経験から、イランの人々の尊厳と温かい心に触れてきました。だからこそ、テロ政権が10代のレスリング選手を処刑したのは、胸が張り裂ける思いです」とのコメントを掲載。「サレハ・モハマディさんのご家族と、苦しんでいるすべての方々に心からお悔やみ申し上げます。いつか必ず正義と慈悲が勝利するでしょう」と哀悼の意を伝えた。
1998年に世界ジュニア(現U20)選手権にイラン代表で出場し優勝しているサルダル・パシャエイ氏は「これは政権の残虐行為のほんの一端に過ぎない。自国民を殺害し、今度は10代の選手を公開処刑する政権だ。50年近くもの間、一部の政治家はこの政権を穏健化しようと試みてきた。しかし、彼らはその実態を理解していない。私たちはその政権下で生きてきた。その傷跡を今も抱えている」と現政権を非難。
他にも危険にさらされている人々がいることを指摘し、「世界は今すぐ行動を起こさなければならない」と訴え、抗議行動が犯罪とみなされない未来、処刑が存在しない未来を求めた。
フォックスニュースは、他競技のオリンピアンもコメントも掲載している。ボブスレーで3度の金メダルを獲得した米国・カナダ代表のカイリー・ハンフリーズ氏は「イラン政権の行為は言語道断です。国の象徴である10代の若者を標的にして殺害することは悪質です。スポーツ界にとって悲しい日です」とコメント。
2008年北京オリンピック近代五種・米国代表のエリ・ブレーマー氏は「言葉では言い表せないほど憤りを感じています。10代の象徴的なアスリートを殺害したことは、イラン指導部がいかに堕落しているかを示しています。トランプ大統領は、この政権を打倒するために正しいことをしてきました。これからもそうし続けるでしょう」と、厳しい論調でイラン政権を非難した。