ブルガリア・ソフィアで行われた2026年「ペトコ・シラコフ&イバン・イリエフ国際大会」に出場した学生選抜チームが3月2日、羽田空港着のトルコ航空で帰国した。優勝3選手を含めて出場した6選手全員がメダルを獲得した。
高橋侑希コーチ(山梨学院大講師)は「ずば抜けてハイレベルの大会ではないことは選手がよく知っており、勝たなければならないという気持ちが強かったと思う。選手達が率先して動いてくれた」と、選手の気持ちが前向きで自主性があったことを評価。積極的な攻撃が多く、「安心して見ていられるシーンが多かった」と言う。
ただ、これが終わりではなく、ほとんどの選手が今月22日にはU23全日本選手権へ出場し、U23世界選手権出場を目指すので、「この経験を次に生かすことが重要」と言う。ソフィアを出発する日も場所を確保して練習するなど、あくまでも強化の一環であることを強調した。
グラウンド状態でも場外に出れば1失点という新ルールによって、2月上旬のランキング大会(クロアチア)ではマット中央での闘いが増えたとの報告があった。この大会でも「大きな変化は感じられなかった」としながら、「ゾーン際での防御は回避するようになっているかな」という印象があったそうで、新ルール下での闘いも徐々に浸透しているもよう。
■男子フリースタイル70kg級優勝・冨山悠真(山梨学院大)「レベルはさほど高くなかったのですが、優勝することができてよかった。(勝因は?)レベルが高くなかったからかなあ(苦笑)。練習してきたことが、少しは出せたかな、と思います。(4月からは自衛隊へ)すごいコーチ陣がいる環境なので、新しい技術を教わって、もっとレベルを上げたい。成績をひとつずつ上げていきたい」
■男子グレコローマン67kg級優勝&MVP・長谷川虎次郎(育英大)「優勝すること目標に、内容にもこだわって挑みました。準決勝で失点してしまいましたが、それ以外の3試合は課題だったスタンドでの攻撃ができてポイントをやらずに勝てたのでよかった。優勝以外は考えられないレベルの大会だった。この優勝をきっかけに、U23全日本選手権でもしっかり勝ち、U23世界選手権での優勝を目指したい」
■男子グレコローマン72kg級優勝・本名一晟(育英大)「国際大会ということで緊張してしまった面があり、1回戦は動きが悪くて、やりたいことがしっかりできなかった。そのあとは慣れて、自分の形で勝つことができたので、よかった。2026年最初の大会で優勝できたので、この勢いで去年よりいい成績を残そうと思います。(卒業後もレスリングができる環境を得て)お金をもらってレスリングをするのだから、学生時代とは違う覚悟をもってやりたい。階級は77kg級に挑みます」
■男子グレコローマン97kg級2位:北脇香(早大)「周りは優勝を目指していましたが、これまで国際大会でのメダルがなかったので、最低3位を目標にして挑みました。3位決定戦で勝って、ひとまずホッとしました。(ノルディック方式で)試合数をこなせたのはよかった。自分と同じくらい、少し強い、だいぶ差があるの各レベルの選手と試合ができたのはいい経験です。こうすればよかった、という反省点が多くあったので、収穫の多い遠征でした。卒業後は一般企業に就職して普通に働きますが、レスリングはやれる限り続けるつもりです」
■男子グレコローマン55kg級3位・白川剣斗(育英大)「負けた試合は、課題だったグラウンドで返されてしまい、取り返せずに終わってしまった。所属へ帰ってグラウンドの防御をしっかりやりたい。スタンドの攻撃も磨いて、U23全日本選手権では優勝したい。初めての国際大会でのメダル獲得ですが、そんなに強い選手は出ていなかった。これからです。自信まではいかなくとも、いいきっかけになると思います。学生最後の年、全力で勝ちにいきます」
■男子グレコローマン87kg級3位・金澤空大(早大)「1回戦が不戦勝で、運もありました。これまでの国際大会はフリースタイルでしたが、初めてのグレコローマンでメダルにつなげられたのは、よかったです。決勝の相手はシニアの世界選手権にも出ている選手。リフトを決められてしまいました。次の日、アップ場で練習をお願いしましたが、スタンドでは差がなかった。グラウンドの防御の強化もですが、防御にならない展開をつくることが必要と思いました。U23全日本選手権もグレコローマンで挑むので、今回の経験を生かしたい」