2024年世界選手権の男子フリースタイル61kg級で優勝し、今月の天皇杯全日本選手権で57kg級にエントリーした小野正之助(NLWC=ニッタニーライオンクラブ)が、腎臓の不調のため同選手権を欠場することになった。本人が明らかにした。大事にはいたらず、今月中には復帰して同大学のオープン試合出場を目指す見込みと言う。
同選手は全米大学(NCAA)王者を目指し、山梨学院大を休学してペンシルベニア州立大へ入学。今季はNCAAの大会には出場できないレッドシャツの選手となり、フリースタイルにも力を入れて来秋のアジア大会や世界選手権の優勝を目指していた。
57kg級への調整も順調で、先週半ばには体重が57kg近くまでに落ちていたという。過度の水抜き(減量)が原因かどうか不明だが、尿が濃くなって診断を受けたところ、腎臓の不調が見つかったという。ドクターと相談の結果、“異国”での試合出場を見合わせることを決めた。
小野は「今回は大事をとることにした」と話し、すぐに来年1月のカレッジスタイルのオープン大会を目指して戦列に復帰する見込みと言う。「来年は世界選手権に出場して優勝したい」という希望を話した。
来年5月予定の明治杯全日本選抜選手権の出場資格はまだ発表されていないが、同選手権の「参加選手資格等基準」には「『特に顕著な戦績』を有する者に、下記の戦績に限らず強化委員会が推薦し参加申込資格を与える」と、今年の同選手権の大会要項には「『特に顕著な戦績』を有する者について、パリオリンピック代表選手および東京オリンピックメダリストとする」とある。
この要項が来年も適用されるとしたら、2024年8月から大会に出場していない樋口黎(ミキハウス)には出場資格があるが、同年の世界チャンピオンである小野には資格がないことになる。一方、今回の全日本選手権の大会要項には「『特に顕著な戦績』を有する者について、パリオリンピック代表、東京オリンピックメダリスト、2024年世界選手権大会メダリストとする」とある。
樋口黎-小野正之助のオリンピック王者と世界王者の“黄金カード”の実現は、来年の全日本選抜選手権での「特に顕著な戦績」の定義づけが問題になる。日本協会の井上謙二強化委員長は、本サイトの問い合わせに「現段階では何も決まっていない」と、参加資格についてのコメントを控えた。