2025.12.07NEW

【12.18~21天皇杯全日本選手権・展望(3)】約1年4ヶ月ぶりの実戦復帰の鏡優翔(サントリー)が実力を発揮するか…女子76kg級

 来年のアジア大会(9月30日~10月3日、名古屋市)世界選手権(10月24日~11月1日、バーレーン)の代表選考を兼ねた2025年天皇杯全日本選手権は12月18日(土)~21日(日)に東京・駒沢体育館で行われる。この大会で優勝すれば4月のアジア選手権(7~12日、ヨルダン)の代表権を獲得するとともに、両大会の日本代表争いを一歩リードする。各階級の見どころを探った。組み合わせ抽選は12月17日

《大会日程》=試合開始は全日午前9時30分。 《全階級エントリー》


女子76kg級・展望(12月18~19日

※エントリーに基づいた予想であり、直前の負傷等は勘案しておりません

▲日本では約2年半ぶりのお披露目となる「カワイイ」のマウスピース=2024年パリ・オリンピック(撮影・保高幸子)

 2024年パリ・オリンピック優勝の鏡優翔(サントリー)が約1年4ヶ月ぶりに実戦復帰する。当初は11月に米国でワンマッチ大会に出場予定だったが、流れてしまい、ぶっつけ本番。実力をキープしているか。

 鏡不在の間、山本和佳(東新住建)が昨年の全日本選抜選手権と全日本選手権、今年の全日本選抜選手権を制し、この階級を独走してきた。その間、2024年のU23世界選手権(3位)、2025年のUWWランキング大会(7位)、アジア選手権(3位)、世界選手権(10位)と国際大会の経験も積んだ。培ってきた実力を、オリンピック・チャンピオンにぶつける。

 昨年2位で今年の全日本選手権も2位の松雪泰葉(ジェイテクト)、その2大会とも3位だった長島水城(自衛隊)が、両者の闘いを阻止し優勝争いに加われるか。

 若手では、インターハイ2連覇の藤田眞妃琉(群馬・前橋育英高)に注目。10月の全日本女子オープン選手権では年上選手を撃破して優勝。一気に優勝争いに加わる勢いを持っている。父は元全日本チャンピオンでプロレスラーの藤田和之さん(日大OB)

【2025年全日本選抜選手権ファイナル成績】
 ▼4者リーグ3回戦
長島水城(自衛隊)○[VSU、2:05=10-0]●中野咲羅(日体大)
山本和佳(東新住建)○[3-1]●松雪泰葉(ジェイテクト)

《天皇杯全日本選手権・歴代優勝選手》=レスリング・スピリッツ調べ
男子フリースタイル /  男子グレコローマン女子


エントリー選手(8選手)

※オリンピック・今年の世界選手権代表、今年6月の明治杯全日本選抜選手権のこの階級の1~3位以外の選手はアイウエオ順

《2024年パリ・オリンピック優勝》
鏡優翔(かがみ・ゆうか=サントリー)
2001年9月14日生まれ、24歳。栃木県出身。JOCエリートアカデミー・帝京高~東洋大卒。《主な成績》
《2025年世界選手権出場/2025年全日本選抜選手権優勝》
山本和佳(やまもと・のどか=東新住建)
2002年6月20日生まれ、23歳。三重県出身。愛知・至学館高~至学館大卒。2025年アジア選手権3位《主な成績》
《2025年全日本選抜選手権2位》
松雪泰葉(まつゆき・やすは=ジェイテクト)
1999年11月5日生まれ、26歳。愛知県出身。愛知・至学館高~至学館大卒。2024年全日本選手権2位《主な成績》
《2025年全日本選抜選手権3位》
長島水城(ながしま・みずき=自衛隊)
2001年10月30日生まれ、24歳。静岡県出身。東京・安部学院高~大東大卒。2025年全日本社会人選手権2位《主な成績》
駒田真琴(こまだ・まこと=神奈川大)
2005年3月2日生まれ、20歳。静岡県出身。静岡・沼津城北高卒。2025年ジュニアクイーンズカップU23優勝《主な成績》
中野咲羅(なかの・さくら=日体大)
2006年4月5日生まれ、19歳。鳥取県出身。鳥取・鳥取東高卒。2025年全日本学生選手権2位《主な成績》
藤田眞妃琉(ふじた・まひる=群馬・前橋育英高)
2008年4月30日、17歳。千葉県出身。2025年全日本女子オープン選手権優勝《主な成績》
宮田楓(みやた・かえで=南九州大)
2003年5月4日生まれ、22歳。兵庫県出身。兵庫・農高卒。2025年全日本学生選手権3位《主な成績》