2025.06.03

「全試合、圧勝で勝ちたい」…清岡幸大郎(カクシングループ)が明治杯全日本選抜選手権へ向けての決意表明

 今年の世界選手権の代表選考を兼ねた明治杯全日本選抜選手権(6月19~22日、東京体育館)で国内の復帰戦に挑むパリ・オリンピック・男子フリースタイル65kg級金メダリスト、清岡幸大郎(カクシングループ)が6月2日、オンラインで報道陣の取材に応じ、意気込みを話した。

▲今年の世界選手権出場を目指す清岡幸大郎=写真はパリ・オリンピック(撮影・保高幸子)

 オリンピック後は、ドイツでのブンデスリーガに参加して試合をこなす一方、国内では金メダリストの“義務”とも言える感謝のあいさつ回りやレスリング教室へ参加などで、忙しい日々が続いた。ようやく落ち着き、今はレスリングに専念できている状況になっていると言う。残り約3週間、「しっかりとコミット(責任をもって行動する、約束する、などの意味)できるようにしたい」と言う。

 パリで金メダルを取った男女8選手の中で、唯一、世界選手権出場の経験がないのが清岡。オリンピックとは違う「世界一」の称号への気持ちは強く、「世界へ出たときにプレッシャーがかからないため、この大会では全試合、テクニカルスペリオリティの圧勝で勝ちたい」と、実力差を見せての優勝を目指す。

 パリへ向けての国際の最大の壁だった乙黒拓斗(自衛隊)の引退は寝耳に水で、「ロサンゼルスへ向けても壁になると思っていたので、びっくりした」とのこと。しかし、若い選手がどんどん伸びているので、「ラッキーという気持ちはない」と気を引き締める。

 同級は、昨年12月の全日本選手権優勝が田南部魁星(日体大~ミキハウス)で、先週のリーグ戦でも活躍した成長株が西内悠人(日体大)。ともに同じ場所で練習している後輩。当然、技や闘い方を研究されているだろうが、「研究されてもかかる技がなければ、世界では勝てない。試合では先輩後輩は関係ない。全力で勝ちに行く」と話し、世界選手権代表権獲得へ向かう。