※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
【ベオグラード(セルビア)】2022年世界選手権最終日は9月18日、セルビア・ベオグラードで男子フリースタイル3階級の敗者復活戦とファイナルが行われ、決勝に進んだ61kg級の樋口黎(ミキハウス)は、東京オリンピック57kg級5位のレザ・アトリ(イラン)を相手に、第1ピリオドの終盤までに10-0のスコアとし、テクニカルフォール勝ちした。
2016年リオデジャネイロ・オリンピック57kg級銀メダルの樋口は、U23世界選手権65kg級での優勝はあるが(2018年)、世界選手権は初出場。前日の3回戦で今年の欧州選手権優勝のアルセン・ハルチュニャン(アルメニア)を破るなどして栄冠を勝ち取った。今年は4月のアジア選手権(モンゴル)に続く優勝。
男子フリースタイルは、16日に70kg級で成國大志(MTX GOLDKIDS)が優勝しており、今大会、2個目の金メダルとなった。日本男子が1大会で金メダル2個を取ったのは、2019年の男子グレコローマン(文田健一郎、太田忍)に続く快挙。男子フリースタイルに限れば、1979年に高田裕司(日本協会・元専務理事)と富山英明(同・現会長)が取って以来、43年ぶり。
国別対抗得点は70点をマークし、4階級制覇の米国(198点)、2階級優勝のイラン(150点)に続いて3位に入賞。ソ連が15の国に分かれた1993年以来、男子フリースタイルは2018年の「5位」が最高で、それを上回った。ソ連が存在していた時代では、1967年大会(インド)で「2位」という成績があり、55年ぶりに3強に入った。12月に米国で行われるワールドカップへの出場権を獲得した。
3スタイルを通じた金メダルは、日本と米国が7個ずつ。トルコが3スタイルで優勝選手を輩出した。
各選手・国別対抗得点の成績は下記の通り。(撮影=保高幸子)
【61kg級】樋口黎(ミキハウス) 優勝=24選手出場《トーナメント表》
決 勝 ○[Tフォール、2:41=10-0]Reza Ahmadali ATRINAGHARCHI(イラン)
(以下、前日に実施)
準決勝 ○[15-7]Seth Anthony GROSS(米国)
3回戦 ○[Tフォール、1:02=10-0]Arsen HARUTYUNYAN(アルメニア)
2回戦 ○[Tフォール、2:56=11-0]Islam DUDAEV(アルバニア)
1回戦 BYE
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《国別対抗得点》
[1]米国 198点、[2]イラン 150点、[3]日本 70点、[4]モンゴル 68点、[5]ジョージア 68点、[6]スロバキア 55点、[7]トルコ 47点、[8]ブルガリア 42点
(以下、前日に終了。順位を入れた成績)
【65kg級】山口海輝(日体大助手) 10位=27選手出場《トーナメント表》
2回戦 ●[5-5B]Abbos RAKHMONOV(ウズベキスタン)
1回戦 ○[Tフォール、4:54=12-2]Erik ARUSHANIAN(ウクライナ)
※敗者復活戦に回れず
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【97kg級】石黒峻士(新日本プロレス職) 14位=23選手出場《トーナメント表》
1回戦 ●[5-6]Mucahit CELIK(トルコ)
※敗者復活戦に回れず