2022.09.12

【2022年世界選手権・特集】健闘選手の声(池田龍斗、遠藤功章、岡嶋勇也)

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 

(2022年9月11日、セルビア・ベオグラード/取材=布施鋼治)


 ■男子グレコローマン63㎏級・池田龍斗(日体クラブ=初戦でアルメニアの選手に2-5で敗北)「今回やってみて分かったのは、グラウンドの攻めが課題ということ。スタンドでポイントは取られない一方、自分も取れないという守り中心になっていた。悪い意味での五分五分ですね。スタンドで点を取れなかったら、グラウンドで取らないといけない(のにできなかった)。そこが今回の敗因だと思います。

 (第2ピリオド、一度は相手のリフトをしのいだが)事前に相手の映像を見ていたので、リフトに来ることは分かっていた。映像で見るのと、いざ体感するのは別でした。今回は目の前の試合に集中するようにし、他のことは気にせず、(組み合わせが決まってから)1試合目のアルメニアの選手の試合ビデオばかり見ていました。スタンドをはしのげたのは、そのおかげかと思います」


 ■男子グレコローマン67㎏級・遠藤功章(東和エンジニアリング=2回戦でU23世界王者のアゼルバイジャン選手にテクニカルフォール負け)「2回戦の対戦相手は、去年、下山田培先輩が(敗者復活戦で)闘った選手。同じような負け方をしていた。対策もしていたけど、全然できなかったですね。下山田先輩との試合動画を見たりして予習はしていたけど、想像していた動きとは違いました。ばてないで、どんどん攻めてきた。自分がやらなければならないことを先にやられた感じがします。

 正直、パワーの部分は日本の選手の方が強かったりもします。1回戦から足が動いていなかったりして、自分がよくなかった。(2年後のパリ・オリンピック?)いやぁ、今ままだと全然ダメだと思います。今回、トーナメント(の組み合わせ)を見たときには、行ける、と思ったんですけど、そんなに甘くはなかったです」


 ■男子グレコローマン82㎏級・岡嶋勇也(警視庁=2回戦で昨年の世界王者ラフィク・フセイノフに1-7で敗北)「世界選手権で勝てることが分かったので、少し自信がつきました。(世界との差が縮まった実感は?)先程の(世界王者との)試合のことを考えると、やはりまだまだかなと思いました。

 最初に(パーテールポジションの状態から)立たれてしまった。立たれたら元も子もないので、ちょっと下の方でクラッチを組んだら、思うように決められなかった。うまくやられたな、と思いました。自分の持ち味は前に出るレスリング。相手の組み手で翻弄されないように構え、前に詰めていって返して勝つ、というレスリングを突き詰めていきたい」


 ■男子グレコローマン97kg級・鶴田峻大(自衛隊=試合中の負傷によって、途中棄権)=負傷の治療のため取材対応なし