※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
2022年アジア選手権は4月19日、モンゴル・ウランバートルで開幕。男子グレコローマン5階級が行われ、55kg級の塩谷優(拓大)が3試合に勝ち、2年連続優勝を達成。77kg級の櫻庭功大(自衛隊)と130kg級の園田新(ALSOK)が3位決定戦に進み、櫻庭が勝って銅メダルを獲得、園田は負傷で棄権し5位だった。
塩谷は初戦の2回戦で韓国選手を6-5で、準決勝で2020年2位のジャスルベク・オルティクボエフ(ウズベキスタン)を10-8で、いずれも逆転で勝利。決勝も、2018年にU23世界選手権3位になっているアマンガリ・ベクモラトフ(カザフスタン)に先制されたが、リフト技を爆発させて逆転し、テクニカルフォール勝ちした。
男子でアジア選手権を連覇したのは、2020・21年大会で優勝した乙黒拓斗(フリースタイル65kg級)以来2人目(女子では3連覇の選手を含めて多数あり)。男子グレコローマンでは、長谷川恒平(55kg級)が2009年アジア選手権と2010年アジア大会で連続優勝し、太田忍(60kg級)が2018年にアジア選手権とアジア大会で連続優勝しているが、アジア選手権の連覇は初。
塩谷は昨年、文田健一郎(59kg級=2017年)の「21歳4ヶ月23日」を更新する「19歳5ヶ月17日」の日本男子グレコローマン最年少のアジア王者に輝いた。今回の「20歳5ヶ月23日」も文田の記録を上回り、史上1・2位を独占する若いアジア王者となった。
櫻庭は1回戦を勝ったあと、準決勝で2019年82kg級3位のマクサト・イェレジェポフ(カザフスタン)に2-3で黒星。そのあとの3位決定戦で世界ジュニア選手権2位の実績を持つインド選手を下し、3度目のアジア選手権で初のメダルを獲得した。国際大会のメダルは、2019年U23世界選手権の銀メダル以来。
園田は初戦の2回戦で2020年2位・昨年3位のクデルブルガ・ドルジハンド(モンゴル)を撃破したあと、準決勝で昨年2位のアリムハン・シズディコフ(カザフスタン)に黒星。3位決定戦は負傷で棄権した。
63kg級の清水賢亮(自衛隊)は初戦の2回戦で昨年の世界ジュニア選手権3位のイマム・マハマディ(イラン)に0-2で黒星。87kg級の角雅人(自衛隊)も1回戦で2020年優勝のスニル・クマール(インド)に3-5で敗れ、ともに敗者復活戦に回れなかった。
各選手の成績は下記の通り。
【55kg級】塩谷優(拓大) 優勝=9選手出場《トーナメント表》
決 勝 ○[Tフォール、2:58=13-2]Bekbolatov, Amangali(カザフスタン)
準決勝 ○[10-8]Ortikboev, Jasurbek(ウズベキスタン)
2回戦 ○[6-5]Jeon, Hyeok-Jin(韓国)
1回戦 BYE
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【63kg級】清水賢亮(自衛隊) 8位=9選手出場《トーナメント表》
2回戦 ●[0-2]Mohammadi, Iman Hossein Khoon(イラン)
1回戦 BYE
※敗者復活戦に回れず
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【77kg級】櫻庭功大(自衛隊) 3位=8選手出場《トーナメント表》
3決戦 ○[Tフォール、2:39=11-1]Sajan, Sajan(インド)
準決勝 ●[2-3]Yerezhepov, Maksat(カザフスタン)
1回戦 ○[Tフォール、1:55=9-0]Olonbayar, Suldkhuu(モンゴル)
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【87kg級】角雅人(自衛隊) 7位=8選手出場《トーナメント表》
1回戦 ●[3-5]Sunil, Kumar(インド)
※敗者復活戦に回れず
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【130kg級】園田新(ALSOK) 5位=9選手出場《トーナメント表》
3決戦 ●[不戦敗=負傷]Kim, Roman(キルギス)
準決勝 ●[Tフォール、2:04=0-8] Syzdykov, Alimkhan(カザフスタン)
2回戦 ○[7-1]Dorjkhand, Khuderbulga(モンゴル)
1回戦 BYE