※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(2021年8月5~6日、千葉・幕張メッセ)
【男子フリースタイル125kg級・優勝】
ゲーブル・スティーブンソン(Steveson, Gable Dan=米国)
2000年5月31日生まれ、21歳。4歳からレスリングを始める。米国レスリング史上最強のレスラーと言われたダン・ゲーブル(1972年ミュンヘン・オリンピック優勝)にちなみ、母親が「ゲーブル」と名づけた。ミネソタ州アップルバレー高校時代から頭角を表し、171連勝という記録を持つ。国際舞台でも活躍し、2015・16年世界カデット選手権、2017年世界ジュニア選手権で優勝。
ミネソタ大に進み、2019年全米学生(NCAA)選手権3位を経て、2021年大会で優勝(2020年はコロナ禍のため中止)。シーズンの最高の大学レスラーとしてダン・ホッジ賞を授与された。直後に行われた東京オリンピックの代表選考会で、出場枠を取ってきたニコラス・グウィアズドウスキーを退けて出場権を奪取。東京オリンピックでは、2回戦で2016年リオデジャネイロ大会の王者(タハ・アクグエル=トルコ)を破り、決勝は3年連続世界王者のゲノ・ペトリアシビリ(ジョージア)に終了間際に逆転勝ち。劇的なフィナーレで王者に輝いた。《関連記事》
■ゲーブル・スティーブンソンの話「(優勝直後)今、自分が本当に何を感じているのか分からない。首に金メダルをかけているのは信じられない気分です。これは永遠に私と一緒にあるものです。(決勝は)残り時間が約10秒あるのが見えました。レフェリーは(試合再開の)ホイッスルを吹きました。私にとっては、死ぬか生きるかの状態。行かなければなりませんでした。私は、そのときのことを説明することさえできません。どこか別の場所にいるようです。
この金メダルには多くの可能性があります。全米学生(NCAA)のタイトルを獲得した後、多くの扉が開かれました。今は全世界の(扉が)が見えるようになっています」
《1回戦~決勝の成績》=result / トーナメント表
決 勝 ○[10-8]Petriashvili, Geno(ジョージア)
準決勝 ○[5-0]Munkhtur, Lkhagvagerel(モンゴル)
2回戦 ○[8-0]Akgul, Taha(トルコ)
1回戦 ○[Tフォール、2:02=10-0]Lazarev, Aiaal(キルギス)
【表彰式】
[2]Petriashvili, Geno(ジョージア)
[3]Akgul, Taha(トルコ)
[3]Zare, Amir Hossein Abbas(イラン)