ロンドン五輪・展望（12）…男子フリースタイル74kg級

（８月10日実施）

 

　米ロの争いになりそうな階級。昨年の世界チャンピオンのジョーダン・バローズ（米国）は、最近、不振が続く米国の期待の星。今年５月のワールドカップ（アゼルバイジャン）でも全勝しており、米国の五輪金メダルの伝統を守るべく一番手の選手。

　2009・10年世界選手権優勝のデニス・チャーグシュ（ロシア）は、国内で2000年シドニー五輪王者との激しい闘いを勝ち抜いた末の代表権獲得。昨年の世界選手権はベネズエラ選手に不覚を喫したが、今年の欧州選手権優勝など、実力は十分。

　対抗は、2010・11年の２年連続で世界２位のサデフ・グダルジ（イラン）。今年のアジア選手権でも優勝しており、優勝候補の一人と考えていい。

　アジア予選で優勝して五輪に出てくるソスラン・ティギエフ（ウズベキスタン）は、北京五輪で２位のあと、84kg級で闘い、再び74kg級へ戻ってきた選手。パワーアップされて実力をアップしていれば、優勝戦線にからんでくるだろう。

　初の世界レベルの大会出場となる高谷惣亮（ＡＬＳＯＫ）は、ワールドカップで世界王者のバローズから１ピリオドを取るなど善戦した。手の内を熟知されていない有利さがある。メダル戦線にからむ闘いが期待される。　

昨年世界一のバローズ（右）とグダルジ

2009・10年世界王者のチャーグッシュ

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（男子フリースタイル74kg級・エントリー選手）