※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
非オリンピック階級の世界選手権代表選考プレーオフが7月21日、東京・味の素トレーニングセンターで行われ、昨年12月の全日本選手権と今年6月の全日本選抜選手権の優勝選手、オリンピック階級の2位以上の選手によって争われた。
男子グレコローマン63kg級は、60kg級で世界選手権出場を逃した太田忍(ALSOK)が全日本選抜選手権の覇者・山田義起(日体大)をテクニカルフォールで破り、この階級での世界選手権出場を決めた。
女子55kg級では53kg級世界チャンピオンの奥野春菜(至学館大)が全日本選抜選手権で勝った入江ななみ(福井県スポーツ協会)に黒星。入江が三者リーグ戦2戦全勝で世界選手権への初出場を決めた。入江は姉・ゆき(自衛隊)が50kg級での出場を決めており、姉妹での出場となる。姉妹で同じ年の世界選手権に出場するのは、伊調千春・馨(2002・03・06・07年)、坂本日登美・真喜子(2005・08年)、川井梨紗子・友香子(2017~19年)に続いて4組目。
男子フリースタイル79kg級は、全日本選抜選手権優勝の髙橋夢大(京都・網野高)が全日本選手権優勝の阿部侑太(日体クラブ)を5-4で下して世界キップを手にした。男子両スタイルで高校生が世界選手権に出場するのは、1989年の石嶋勇次(茨城・霞ヶ浦高=フリースタイル52kg級)以来、30年ぶり2人目。オリンピックを合わせると、1968年メキシコ大会両スタイル・ヘビー級(97kg以上級)に出場した磯貝頼秀(千葉・習志野高)を含め、のべ4人目となる。
男子グレコローマン72kg級は、2016年リオデジャネイロ大会66kg級5位で、昨年代表の井上智裕(FUJIOH)が勝ち、2年連続の世界選手権出場を決めた。
各階級の成績は下記の通り。(撮影=保高幸子) 《result》
(2選手出場の階級は、勝者が世界選手権代表)
【61kg級】
山口海輝(日体大)○[3-1]●中田陽(三重・朝明高教)
中田陽(三重・朝明高教)○[6-4]●藤田雄大(自衛隊)
山口海輝(日体大)○[7-4]●藤田雄大(自衛隊)
※山口が世界選手権代表へ
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【70kg級】
高谷大地(自衛隊)○[4-3]●瀬野春貴(ゴールドキッズ)
志賀晃次郎(拓大)○[フォール、1:49=8-2]●瀬野春貴(ゴールドキッズ)
志賀晃次郎(拓大)○[15-7]●高谷大地(自衛隊)
※志賀が世界選手権代表へ
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【79kg級】
髙橋夢大(京都・網野高)○[5-4]●阿部侑太(日体クラブ)
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【92kg級】
※大津拓馬(山梨学院大)のみのエントリーのため、世界選手権代表へ
【55kg級】
小川翔太(日体大)○[Tフォール、2:53=8-0]●片桐大夢(拓大)
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【63kg級】
太田忍(ALSOK)○[Tフォール、1:58=11-0]●山田義起(日体大)
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【72kg級】
井上智裕(FUJIOH)○[5-1]●日下尚(日体大)
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【82kg級】
岡嶋勇也(警視庁)○[フォール、4:25=5-1]●小路直頌(自衛隊)
【55kg級】
奥野春菜(至学館大)○[6-0]●五十嵐彩季(至学館大)
入江ななみ(福井県スポーツ協会)○[3-0]●五十嵐彩季(至学館大)
入江ななみ(福井県スポーツ協会)○[3-1]●奥野春菜(至学館大)
※入江が世界選手権代表へ
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【59kg級】
稲垣柚香(愛知・至学館高)○[4-4]●田南部夢叶(日体大)
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【65kg級】
類家直美(至学館大)○[3-2]●榎本美鈴(環太平洋大)
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【72kg級】
古市雅子(自衛隊)○[フォール、4:48=8-0]●進藤芽伊(日体大)
古市雅子(自衛隊)○[3-2]●松雪泰葉(至学館大)
松雪泰葉(至学館大)○[4-1]●進藤芽伊(日体大)
※古市が世界選手権代表へ。鏡優翔(JOCエリートアカデミー/東京・帝京高)は棄権