※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(文=増渕由気子、布施鋼治、岡野春希、谷口武)
■男子グレコローマン59㎏級・太田忍(ALSOK=オリンピック後の初の大会を優勝で飾れず)「(けがで)練習できていなかったということを言い訳にはしたくない。それなりに仕上げてきたつもり。試合を見たら、どちらが強いかは分かってくれると思う。結果は負けてしまったけど悔いはない。ここからもう一度レスリングと真摯に向かい合いたい。東京オリンピックで金メダルという目標は揺るがない。(日体大の後輩である文田の成長は刺激になるか、との問いに)そうですね。ひとりでやっていてもつまらないので、元気のある後輩が出てきてくれたことはうれしい。最後は後輩の気持ちが勝っていたのかなとも思う」
■男子グレコローマン59kg級・河名真寿斗(専大=71kg級の大学王者も優勝ならず)「初戦は(10-2でテクニカルフォール勝ちするも)身体が動かなかった。体をあたためられて迎えた2回戦は何度も壁となっている選手(文田健一郎=日体大)なので、ここで勝ちたかった。文田選手の一発を警戒していたが、技をかけられてしまいました。組み手の展開を強化し一発でとれるようにしなければならない。勝負どころでかける技を確実に取れるようにするのが今の課題です。(大学生としては最後の試合)この4年間、組み手のレスリングを強みにしたスタイルを創れました。専大に入って良かったと思います。2017年度は社会人となり、さらに支援してもらえる環境でレスリングができます。全日本選抜選手権で優勝します」
■男子グレコローマン59kg級・田野倉翔太(クリナップ=優勝候補の一人だった昨年の世界選手権代表が接戦の末に3回戦敗退)「力が衰えてきたことを強く感じました。ルール変更によってグラウンドが取れなくなってしまいました。これまでは一呼吸置く余裕があったが、その間がなくなってしまった。スタミナ体力をつけないと世界では闘えないと思います」
■男子グレコローマン71kg級 花山和寛(自衛隊=決勝で昨年の世界選手権代表同士の闘いに敗れて2位)「オリンピック出場がなくなり、今後どうするか1年間悩んでたくさんの方に迷惑をかけた。正直、辞めようと思ったが、練習するとレスリングが楽しくて、やりたいという気持ちが上回った。たくさんの人に支えられてこのマットに戻ってこられた。あと4年と言わず、やれる限り続けたい。来年は地元で愛媛国体もある。71kg級は去年の世界代表が自分で、今年の世界代表は梅野先輩、全日本王者は泉先輩(注=すべて愛媛県出身)。誰かが66kg級や75kg級にしないといけないので、階級は調整中。来年は世界選手権と愛媛国体の両方で活躍したいです」