※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(文=増渕由気子、布施鋼治、伊藤暉、岡野希春)
■男子フリースタイル70kg級 伊藤駿(早大=全日本選手権で初の決勝進出も悔しい逆転負け)「前半タックルが獲れていたので、テクニカルフォールで試合を終わりにしておきたかったのですが、ばててしまいました。ポイントを取られてから相手の流れになってしまいました。今回は前チャンピオンで同門の先輩の多胡島(伸佳)先輩がけがで欠場したこともあり、その分まで闘おうと思っていましたが、できませんでした。アンクルホールドも3度目で決められてしまいました。来年こそ優勝したいし、技術体力ともにまだまだなので向上させたいです」
■男子フリースタイル86kg級・白井勝太(日大=体調不良からの復帰戦で2位)「この日のために、優勝するために、練習してきたのに相手の方が一枚上手だった。10月に耳の病気になり、聴力が落ちたり、めまいなどの症状があり練習に支障が出ていた。3週間前に練習できるようになって、松坂さんに勝つため自分なりに考えてきました。(松坂さんとの差は)僅差だと思っている。東京オリンピックまであと4年あります。頑張りたい」
■男子フリースタイル86kg級・内藤由良(国士舘大=国士舘大期待のホープ、2年連続学生二冠王者に敗れる)「松坂選手とは2度目の対戦なので、自分の実力を試す意味でも勝ちにいった。(試合内容としては)相手の動きが見えたので前回より良かったと思うが、点数が取れなかったのでまだまだ。これからは得意の片足タックル以外にもこの舞台で通用する技を身につけたい。(和田貴広監督の指導は)とても気合いが入っている。その気合いに自分も全力で応えたい。手足の長さを生かした技術など和田監督からは吸収すべきことはたくさんあるので、学んでいきたい」
■男子フリースタイル86kg級・松雪泰成(専大=初出場で3位へ)「多く勝つことを目指して挑んだ。準決勝では、2年連続で学生二冠王の選手(松坂誠應=日体大)に得点は取れなかったもが。粘ることはできた試合だった。去年までの自分では想像できなかった舞台。この1年での自分の成長を感じました。さらに上を目指せることが分かったので、出場することに満足せずに、ポイントを取る力をつけることが今の課題です」
■男子フリースタイル97kg・山本康稀(GENスポーツアカデミー=学生時代のライバルに敗れる)「(春に大きなけがもあったが)10月頃には回復して普通に練習していたので、体調も万全で練習不足ということもなかった。(低いタックルは健在だったが)タックルよりも差しや体幹などの上半身の練習をしていた。負けはしたものの、相手に攻められたのではなく自分から攻めた結果。反省点としてはタックルの処理。来年に向けて体づくりをしていきたい」
■男子フリースタイル97kg級・福井裕士(自衛隊=全日本選抜選手権3位も、チャレンジで判定がひっくり返って初戦敗退)「先制するもエンジンのかかりが遅く、攻められなかった。自分の得意技である片足タックルが最後決めきれなかったのが敗因。チームの方針で1年契約なので、来年もこの場に立てるかは分からないが、最後まであきらめずに臨みたい」
■男子フリースタイル97kg級・二ノ宮寛人(明大=初戦で格上相手を突破するも、1年生対決で涙をのむ)「1回戦は自分から取りに行けた。2回戦では高校時代から何度も対戦している選手(石黒峻士=日大)と対戦し、点は競ったが思い通りの試合はできなかった。相手のタックルを切りきれなかったのが敗因です。一番大きな試合で足りないところが見えたのでこれを反省材料にしたい。来年度の明治杯(全日本選抜選手権)も視野にありますが、まずは(4月の)JOC杯で勝てるように取り組みたい」