2019年東日本学生リーグ戦に初参加して二部リーグ優勝を成し遂げた育英大が、いよいよ一部リーグの優勝戦線に浮上してきた。3位決定戦で日体大に敗れて4位に終わったが、これまでで最高の成績。準決勝の日大戦では、第5試合終了時点で3-1と“王手”をかけ、あと1勝で決勝進出という状況だった。
松本隆太郎監督は「どこも強く、予選リーグも厳しい試合が続くと思っていた。その中で、4年生が意地を見せて活躍し、1年生も怖いもの知らずのチャレンジ精神で活躍。いい形でかみ合ってくれた」と振り返り、上級生と下級生が一体となって闘ったことを評価。
きつい練習を課していることで、「最後まで攻め切れる粘りにつながっていると思う。負けた選手でも、その点は出してくれた」と言う。試合に出なかった選手も応援席から必死の声援を送り、「チーム育英としての闘いになっていたことが大きかったと思います」と、全選手の踏ん張りをねぎらった。
準決勝の日大戦で“王手”をかけたとき、「決勝進出が脳裏をよぎったのでは?」との問いに、否定はせず、「日大との準決勝が決まったときは、勝負できると思いました」と、勝算はあったことを吐露。「たられば、になりますが」と前置きし、「(昨年の全日本選抜選手権70kg級優勝の)三浦修矢が負傷しなければ、という思いはあります」と続けた。
ただ、「言い出したら切りがない。そうしたことも含めて、勝つことの難しさがある」とも話し、団体戦で勝つ大変さをあらためて感じた様子だ。
育英大はグレコローマンで全日本王者や世界選手権代表を輩出し、一昨年の全日本大学グレコローマン選手権で団体優勝を遂げるなど「グレコローマンのチーム」という評判が定着している。この4位は「フリースタイルでも強い」とアピールできる成績だろう。
同監督は「グレコローマンの選手は、グレコローマンしか練習していないわけではないんですよ。フリースタイルの練習もやっているし、フリースタイルの選手がグレコローマンの練習もやる。自分にプラスになるように練習させています」と話し、両スタイルを組み合わせることで双方の実力アップを目指していると言う。
2019年に二部優勝し、コロナで2年間大会がなかったあと、9位 → 10位 → 5位 → 5位 → 今年が4位と、一部リーグでの順位を上げてきた。今年の3位決定戦で日体大に2-5で敗れ、トップとの差を感じた面もあるようだが、「着実に」「少しずつ」という歩みは、今回で終わりにしたいようだ。
「よく『一歩、一歩』と言われますが、行けるときは、どーんと行かなければならない。そうそうチャンスが来るわけではない。どん欲に勝ちに行くべきです」と話し、3位と2位は不要。来年は一気に優勝を狙う腹積もりだ。エースのバトバヤル・ナムバルダグワ(125kg級)は卒業するが、「3年生も、下級生も育っている」と話す。
何よりも、リーグ戦特有の熱狂の応援をファイナルステージで経験したことは、選手にとっての大きな財産。「ひとり一人が、自分もやらねば、という気持ちになったと思う」と話し、今後の選手の頑張りに期待した。