【12.18～21天皇杯全日本選手権･展望（15）】元木咲良（育英大助手）と尾﨑野乃香（慶大）の再激突あるか…女子62kg級

　来年のアジア大会（9月30日～10月3日、名古屋市）と世界選手権（10月24日～11月1日、バーレーン）の代表選考を兼ねた2025年天皇杯全日本選手権は12月18日（土）～21日（日）に東京・駒沢体育館で行われる。この大会で優勝すれば4月のアジア選手権（6～12日、キルギス）の代表権を獲得するとともに、両大会の日本代表争いを一歩リードする。各階級の見どころを探った。組み合わせ抽選は12月17日。

《大会日程》＝試合開始は全日午前9時30分。　《全階級エントリー》

女子62kg級・展望（12月20～21日）

※エントリーに基づいた予想であり、直前の負傷等は勘案しておりません

▲2度にわたって東京体育館を沸かせた元木咲良（左）と尾﨑野乃香の死闘。再度実現するか＝撮影・矢吹建夫

　全日本選抜選手権と世界選手権代表決定プレーオフで壮絶な死闘を展開した元木咲良（育英大助手）と尾﨑野乃香（慶大）の再激突はあるか。元木はシニア世界選手権とU23世界選手権を制して世界で3人目のグランドスラム（オリンピック＋4世代の世界選手権制覇）を達成し、勢いは十分。尾﨑はモスクワでのワンマッチ・イベントに出場して実力を磨いた。

　ここに、世界選手権59kg級優勝の尾西桜（日体大）が階級を上げて参加。3人の世界チャンピオン経験者がそろうことになった。尾西は世界選手権の半月後の国民スポーツ大会の62kg級に挑んで決勝で黒星。それから約2ヶ月半、どう成長しているか。

　全日本選抜選手権3位の稲垣柚香（自衛隊）、全日本学生選手権2連覇の伊藤渚（日体大）が優勝争いに加われるか。

【2025年全日本選抜選手権ファイナル成績】
　▼決勝
元木咲良（育英大助手）○［3-3］●尾﨑野乃香（慶大）
　▼3位決定戦
榎本美鈴（自衛隊）○［6-2］●岩澤希羽（秋田ノーザンハピネッツ）
稲垣柚香（自衛隊）○［11-2］●竹元紫凛（育英大）

《天皇杯全日本選手権・歴代優勝選手》＝レスリング・スピリッツ調べ
男子フリースタイル ／  男子グレコローマン ／ 女子

エントリー選手（9選手）

※オリンピック・今年の世界選手権代表、今年6月の明治杯全日本選抜選手権のこの階級の1～3位以外の選手はアイウエオ順

	《2024年パリ・オリンピック代表／2025年世界選手権優勝／2025年全日本選抜選手権優勝》 元木咲良（もとき・さくら＝育英大助手） 2002年2月20日生まれ、23歳。埼玉県出身。埼玉・埼玉栄高～育英大卒。2025年U23世界選手権優勝《主な成績》
	《2024年パリ・オリンピック68kg級代表／2025年全日本選抜選手権2位》 尾﨑野乃香（おざき・ののか＝慶大） 2003年3月23日生まれ、22歳。東京都出身。JOCエリートアカデミー／東京・ 帝京高卒。2025年アジア選手権3位《主な成績》
	《2025年世界選手権59kg級優勝》 尾西桜（おにし・さくら＝日体大） 2006年3月23日生まれ、19歳。福岡県出身。埼玉・埼玉栄高卒。2025年全日本選抜選手権59kg級優勝《主な成績》
	《2025年全日本選抜選手権3位》 稲垣柚香（いながき・ゆずか＝自衛隊） 2001年9月10日生まれ、24歳。三重県出身。愛知・至学館高～至学館大卒。2025年全日本社会人選手権優勝《主な成績》
	伊藤渚（いとう・なぎさ＝日体大） 2004年5月16日生まれ、21歳。三重県出身。三重・いなべ総合学園高卒。2025年全日本学生選手権《主な成績》
	岩澤希羽（いわさわ・きわ＝秋田ノーザンハピネッツ） 1999年2月8日生まれ、26歳。青森県出身。青森・八戸工高～至学館大卒。2025年全日本選抜選手権5位《主な成績》
	楠彩乃（くすのき・あやの＝兵庫・芦屋学園高） 2007年6月19日生まれ、18歳。大阪府出身。2025年全日本女子オープン選手権3位《主な成績》
	諸星菜夏（もろほし・なな＝法大） 2006年7月18日生まれ、19歳。埼玉県出身。埼玉・埼玉栄高卒。2025年全日本学生選手権65kg級3位《主な成績》
	吉川華奈（よしかわ・はな＝JOCエリートアカデミー／東京・帝京高） 2007年5月2日生まれ、18歳。奈良県出身。2025年インターハイ2位《主な成績》