2025.06.16NEW

【6.19~22明治杯全日本選抜選手権・展望25】アジア3位の稲葉海人(滋賀県スポーツ協会)が勝ち抜くか…男子グレコローマン60kg級

 2025年世界選手権(9月、クロアチア)の代表選考を兼ねた2025年明治杯全日本選抜選手権は、6月19日(木)~22日(日)に東京体育館で行われる。昨年12月の天皇杯全日本選手権の優勝選手が勝てば世界選手権の代表に決定、別の選手が勝てば、両選手によって当日、プレーオフが行われ、勝者が代表となる。各階級の見どころをさぐった。《大会日程》


男子グレコローマン60kg級・展望(6月21~22日)

▲全日本2連覇中の稲葉海人(滋賀県スポーツ協会)。世界へ駒を進められるか=撮影・矢吹建夫

※エントリーに基づいた予想であり、直前の負傷等による戦力ダウンは勘案しておりません。

 全日本選手権を2連覇し、アジア選手権でも連続メダル獲得(2位、3位)の稲葉海人(滋賀県スポーツ協会)が勝ち抜くか。全日本選手権決勝で敗れた塩谷優(自衛隊)がリベンジするか。55kg級時代にアジア王者に輝いたことのある塩谷は、2月のUWWランキング大会(アルバニア)で優勝するなど、この階級でも国際大会で通じる実力を身につけている。

 2023年に全日本選抜選手権優勝、全日本選手権2位の河名真偉斗(自衛隊)、昨年のこの大会でも2位と安定した成績を残している(全日本選手権は不出場)。学生二冠王(全日本学生選手権、全日本大学グレコローマン選手権)の五味虹登(育英大)は、全日本選手権3位のあと3月のU23全日本選手権で優勝と勢いを持っている。ともにワンランクアップして、全日本のトップに君臨することができるか。

 昨年3位の竹下航生(警視庁品川警察署)が優勝争いに加われるか。JOCジュニアオリンピックカップU20-60kg級優勝の中島拓摩(育英大)の新しい力が台頭するか。

【2024年全日本選手権ファイナル成績】
 ▼決勝
稲葉海人(滋賀県スポーツ協会)○[フォール、1:24=3-0]●塩谷優(自衛隊)
 ▼3位決定戦
五味虹登(育英大)○[VSU、4:02=11-1]●竹下航生(警視庁品川警察署)
曽根敬次郎(自衛隊)○[5-3]●森靖仁(日体大)

《明治杯全日本選抜選手権・歴代優勝選手》=レスリング・スピリッツ調べ
男子フリースタイル男子グレコローマン女子


エントリー選手(8選手=略歴はレスリング・スピリッツ調べ)

※昨年12月の天皇杯全日本選手権のこの階級の3位以内の選手以外はアイウエオ順

《2024年全日本選手権優勝》
稲葉海人(いなば・かいと=滋賀県スポーツ協会)
1999年5月18日生まれ、26歳。東京都出身。山梨・韮崎工高 ~日体大卒。2024年アジア選手権3位《主な成績》
《2024年全日本選手権2位》
塩谷優(しおたに・ゆう=自衛隊)
2001年10月27日生まれ、23歳。東京都出身。東京・自由ヶ丘学園高~拓大卒。2024全日本社会人選手権優勝《主な成績》
《2024年全日本選手権3位》
五味虹登(ごみ・こうと=育英大)
2004年3月15日生まれ、21歳。山梨県出身。山梨・甲府城西高卒。2024年全日本学生選手権優勝《主な成績》
河名真偉斗(かわな・まいと=自衛隊)
2000年1月15日生まれ、25歳。広島県出身。広島・三次高~専大卒。2024年全日本選抜選手権2位《主な成績》
髙山瑛渉(たかやま・えいる=九州共立大)
2003年7月16日生まれ、21歳。福岡県出身。愛知・名古屋工高卒。2024年全日本大学グレコローマン選手権3位《主な成績》
竹下航生(たけした・こうせい=警視庁品川警察署)
2001年7月24日生まれ、23歳。香川県出身。香川・高松北高~拓大卒。2024年全日本選抜選手権3位《主な成績》
徳原誠馬(とくはら・せいま=専大)
2004年11月22日生まれ、20歳。高知県出身。高知・高知東高卒。2024年全日本学生選手権3位《主な成績》
中島拓摩(なかしま・たくま=育英大)
2006年5月17日生まれ、19歳。佐賀県出身。佐賀・鳥栖工高卒。2025年JOCジュニアオリンピックカップU20-60kg級優勝《主な成績》