※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
がぶりを中心に攻めた梅野貴裕(愛媛県協会)だが、決定力に欠けた
それでも、技を受けてポイントを失ったわけではなく、パッシブ、場外、反則(チョーク)による失点。場数をふむことで乗り越えられる実力差だったことを感じさせた。
梅野は「やりたい闘い方ができたのはよかった。でも、がぶりにこだわりすぎたかも」と反省する。組み合ってみて、がぶりやすい選手だったという。それもあって何度もがぶったものの、そこからのアクションが足りず、ポイントにつなげることができなかった。 「しっかりと差して前へ出るという闘いをするべきだったかもしれません」と悔やんだ。
■世界3位のロシア選手に対しても、位負けはなし!
「ロシア」「世界3位」という選手が相手で、自分は初の国際大会。位負けしても不思議ではない組み合わせだが。「それはなかったです。むしろ、そんな選手と闘えることがモチベーションでした。この選手を倒せば世界で通じる、という気持ちでした」と振り返る。
そうした気持ちを経験したことと、世界3位の選手と真っ向からやりあえたことが、「また、この舞台に立ってみたい」という気持ちにつながった。来年の愛媛国体を目標にレスリングを続けた選手で、もちろん来年の最大の目標は地元に錦を飾ることだが、世界を目指す気持ちにもなりつつあるようだ。
21日からの全日本選手権(東京・代々木競技場第2体育館)は、世界選手権出場に集中することと、そのため仕事を犠牲にしてきたので、その穴埋めとで不出場だが、来年の全日本選抜選手権は「出ます」ときっぱり。「この舞台に戻ってきます」という言葉は、本戦とプレーオフを勝ち抜くことの宣言だ。
オリンピックに出場できなかった選手に、世界一になるチャンスとレスリングを続けるモチベーションを与えるため実施されることになった非オリンピックの世界選手権。地元国体で燃え尽きたかもしれない選手に、大きな刺激を与えたことは間違いない。