2015.09.11

「女子グレコローマンに危ぐ」…UWWラロビッチ会長

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 世界レスリング連盟(UWW)のネナド・ラロビッチ会長(セルビア)が、オリンピック・サイト「inside the games」のインタビューに答え、2024年オリンピック(開催地未定)で女子のグレコローマンを採用する可能性があることを話した(クリック)。

 国際オリンピック委員会(IOC)の理念のひとつである男女平等の方針のもと、いずれ男子のスタイルを一本化するか、女子もグレコローマンを採用して各2スタイルにしなければならないことに伴う方向性。

 世界選手権の期間中の9月10日、UWWのネナド・ラロビッチ会長の記者会見が行われ、真っ先に出た質問が女子グレコローマンの採用についてだった。同会長の回答は「ビーチレスリング(の採用)なども含め、検討している段階」というもの。

 胸と胸を合わせて闘うことが多いスタイルであるため、将来の授乳に影響するのでは、という質問に対し、ラロビッチ会長は「同じ考え.」と回答。さらに、「女性の体は衝撃に対しては強くなく、首の力も弱い。変な体勢で投げられた時に危険が大きい」という意味の説明をし、「女子のグレコローマンは危ぐしている」と話した。

 ラロビッチ会長は、女子グレコローマンの導入には前向きではないようで、「inside the games」のインタビューは、誘導尋問的なものだったか、可能性のみを取り上げたものだったのではないか。ただ、IOCからのリクエストに対し、レスリングの存続のため、やらざるをえないことも視野に入れているのかもしれない。