※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
【ヘルシンキ(フィンランド)、ビル・メイ】男子フリースタイル96kg級の磯川孝生(徳山大職)が、フリースタイルの95kgを超える階級として、1992年バルセロナ五輪以来の出場を決めた。試合直後の磯川に聞いた。
五輪出場を決めた証(あかし)の銀メダルを手に
「ありがとうございます。中国大会(第3次予選)で負けて、フィンランドに来てやっと気持ちの切り替えができた状態。フィンランドに来て、いろいろな意味で最後だと思っていた。最後くらい思い切ってやろうと気持ちを切替えました。
今大会、いろんなものを信じてよかった。今日は足がよく動いていたし、楽な組み合わせではなかったけれど、いろんなものが味方をしてくれた。
カザフスタン(アジア予選)や中国大会では、いろんなものを背負っていたけど、今回は自分を信じ切った。マットの上では、しっかり構えて相手にプレッシャーをかけていき、1試合1試合ベストを尽くそうと思った。ヤマ場は、準々決勝のドイツ戦。第1ピリオド、ニアフォールで相手から2点を取ったと思ったので、セコンドにチャレンジを要求した(結果成功)。あれがターニングポイントになりました。
--五輪に出場できますね。
「自分を信じてくれていた両親、いろいろ迷惑をかけた職場の皆さんにも、いい土産ができました。五輪に出るだけで満足はしていない。決勝では負けたので、まだ五輪に向けてやるべきことはたくさんあると思います」