伊調千春(いちょう・ちはる)…2003年世界選手権で初の世界一へ
【生年月日、出身】1981年10月6日、青森県出身
【身長】157cm
【所属】青森・八戸ク~京都・網野高~東洋大(中退)~中京女大~綜合警備保障
【コーチ】沢内和興、三村和人、栄和人
【レスリング歴】1986年~2009年
【全日本選手権成績】1998年=3位(56kg級)、99年=2位、00年=3位、02年=優勝(以上51kg級)、03年=優勝、05年=優勝、06年=優勝、07年=優勝(以上48kg級)、09年=2位(51kg級)
【オリンピック・世界選手権成績 】2002年=2位、03年=優勝(51kg級)、04年アテネ・オリンピック=2位、06年=優勝、07年=優勝、08年北京オリンピック=2位(以上48kg級)
青森・八戸クラブでレスリングを始め、早くから女子に取り組んでいた京都・網野高校へ進学。1998年全国女子高校生大会優勝。1999年全日本女子選手権51kg2位と力をつけ、東洋大へ進んだ2000年にJOC杯ジュニア選手権50kg級優勝。その後、世界女子ジュニア選手権同級でも勝った。
しかし世界チャンピオンの坂本日登美の壁があって、シニアの世界選手権への道は閉ざされていた。2001年はアジア選手権で優勝し、世界ジュニア選手権で2連覇と順調に力をつける。
2002年4月、強豪の中京女大へ入り直してさらに飛躍。同年に日本代表となって世界女子選手権へ出場し、惜しくも銀メダル。2003年も日本代表権を獲得し、2度目の世界選手権で優勝できた。ひと足先に世界チャンピオンになっていた妹・馨に追いついた。
2003年の全日本選手権は、オリンピック実施階級の48kg級へ階級を落とし、元世界チャンピオンや同年の日本代表選手を下して優勝。2004年のジャパンクイーンズカップでは2位に終わったが、その後のアテネ・オリンピック代表決定プレーオフで勝ってアテネ・オリンピック代表へ。5月のアジア選手権で勝ったあと、アテネ・オリンピックで銀メダルを獲得した。
2005年は51kg級の世界選手権代表決定プレーオフで負けて世界選手権への出場はならなかった。その後、再び48kg級へ落とし、2006年の世界選手権の代表権を獲得。2大会ぶり、48kg級では初の世界一へ。続くアジア大会でも勝ち、2006年度全日本選手権でも優勝。
2007年は世界選手権でアテネ・オリンピック決勝の相手にリベンジして優勝。2008年はアジア選手権で勝ったものの、北京オリンピックでは決勝で敗れて2大会連続の銀メダルに終わった。1年数か月の休養のあと、2009年全日本選手権51kg級に出場したが2位。
2010年秋、引退は否定しながら、ロンドン・オリンピックは狙わないことを明言した。
(以上、2010年12月現在)