※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
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酒井正三郎総長・学長 | 深澤武久理事長 | 日本協会・福田富昭会長 | 関正学員体育会会長(乾杯) |
オリンピック金メダリスト5人を輩出した中大レスリング部の創部70周年記念式典が11月4日、都内の中央大学駿河台記念館で、OBのほか、大学関係者、レスリング関係者など約240名が参加し、盛大に行われた。
中大からは酒井正三郎総長・学長、深澤武久理事長らが出席。清水克弘部長のあいさつのあと、酒井総長・学長が「5人の金メダリストを含めてのべ19人のオリンピック選手を輩出し、世界選手権は4人のチャンピオンを含めて35人の代表。アジア大会では12人の優勝者を出している。レスリング部の活躍には驚嘆します。2020年東京オリンピックでは、輝かしい歴史の中に新たな1ページを加えてほしい」と祝辞を述べた。
70年の伝統をつくったOB集合
日本協会の福田富昭会長は「レスリング界、日本のスポーツ界において、中大レスリング部の存在は大きい。終戦のあと、たった6年の間に、中大の石井庄八さんがオリンピックの金メダルを取り、日本のスポーツここにありを示してくれた。笹原正三さん、池田三男さん、渡辺長武さん、中田茂男さんと続いた」と中大の功績を話したあと、「それ以来、中大の金メダリストが出ていない。4年後は東京でオリンピックが行われる。ここで金メダルの歴史を取り戻してくれることを願います。戦後の6年で金メダルを取った中大なら、できると思う」とエールを送った。
■部とOB会が一致団結し、強い中大を取り戻す
中大レスリング部は1946(昭和21)年に創部。早大OBで、戦前のレスリング界のスターだった風間栄一氏の指導で急激に力を伸ばし、1949(昭和24)年秋季に関東(現東日本)学生リーグ戦で初優勝。日本が戦後初参加した1952年ヘルシンキ・オリンピックでは、バンタム級の石井庄八氏が全競技を通じて唯一の金メダルを獲得し、全国に勇気を与えた。
1956年メルボルン大会では、フェザー級の笹原正三氏(日本協会前会長)とミドル級の池田三男氏が優勝。東日本学生リーグ戦では明大と覇権を争うことが続いた。
2020年までの現役続行と中大復活を明言した天野雅之コーチ(左)と東京オリンピック金メダリストの渡辺長武さん
1972年に2人の代表を送った後はオリンピック出場が途絶えており、復活が待たれるところ。あいさつした日本協会の富山英明常務理事(日大監督)は「先月、箱根駅伝の予選があった。かつて優勝を争っていた日大と中大だが、今年は日大が10位で辛うじて通過し、中大が11位で予選落ちした。油断したら落ちてしまうのが勝負の世界。厳しい」と話し、「4年後に向けて、中大の頑張りを期待したい」と激励した。
オリンピック金メダリストの5人のうち、石井氏と池田氏は鬼籍に入っており、笹原氏は病気療養中で欠席。出席した渡辺氏は「残念なことに、中大から今年のオリンピックに出場した選手はいなかった。原点に戻り、努力をして昔の栄光を取り戻してほしい」と現役チームへの叱咤激励を口にし、中田氏は「世界一になってから50年。こうした会に元気で出席できることに感謝したい。時代は変わっている。今の時代に合ったトレーニングをして頑張ってほしい」と話した。
最後に野間良秀OB会長が「70周年を機に部とOB会が一致団結し、強い中大を取り戻すよう努力します」と今後の健闘を宣言した。
![]() オリンピック金メダリストの中田茂男氏(左)と渡辺長武氏 |
![]() 現役選手紹介 |
![]() 総合格闘技界で一世を風びしたOBの桜庭和志さん(左から2人目) |
![]() 全日本プロレスのエースとして活躍中のOBの諏訪間幸平さん(リングネームは諏訪魔) |