2016.07.04

【全日本社会人選手権/最終日・特集】注目選手の声(男子グレコローマン/マスターズ)

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

(取材=増渕由気子)


 ■男子グレコローマン66kg級優勝・川瀬克祥(岩手県体育協会)「優勝できてうれしい。この試合のために松本隆太郎先輩(日体大コーチ)がセコンドに就いてくれた。遠いところまで来てくれて感謝している。3月に日体大を卒業して、今年の岩手国体に向けて岩手県体育協会で仕事をしながら、盛岡工業高校で練習したり、そのほかの高校に指導に行ったりしています。レスリングを続ける環境を探していたところ、岩手県がこのような環境を作ってくださって、喜んで行かせていただきました。今回、結果も出せて恩返しできました。

 大学4年の前半までフリースタイル中心でしたが、東京オリンピックはグレコローマン66kg級で目指したいと思っています。(フリースタイルでは)低いタックルに入った時、あごを強打して脳しんとうを起こしてしまうことが度々ありました。グレコローマンでは低いタックルに入ることがなく、衝撃も少ないし、自分のスタイル的にも適応できると踏んでの転向です。

 学生時代のグレコローマンの成績はインカレ3位と国体2位があります。グレコローマンを本格的に始めて1年ちょっとなので、覚えることがたくさんあります。日体大に出げいこに行く時は、いろいろ吸収したいです。盛岡工高の巣内哲司監督はグレコローマンが専門ですから、岩手でもしっかりと教えていただいて力を伸ばしたいです。次の目標は国体と全日本選手権で優勝することです」

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 ■男子グレコローマン85kg級優勝・岡嶋勇也(拓大クラブ)「警視庁に採用内定いただき、9月に警察学校に入校予定です。それまでの半年間は拓大にコーチとして残り、練習を積んでいます。練習量は学生時代と変わらずできていますが、(決勝でリードを許すなどして苦戦したことは)全日本合宿があって試合のための調整がうまくいなかったですね。

 学生時代は、グレコローマンで2年連続学生王者など結果を残していますが、練習はフリースタイルが中心で、グレコローマンを本格的に練習し始めたのは、4年生の全日本大学選手権が終わった後から。まだ日が浅いです。これまで基礎体力で勝ってきた部分があるので、今後はしっかりと練習を積んでいきたいです。

階級は85kg級でやっていく予定です。(今大会98kg級で優勝した)角とは同い年。けれども、これまで一度も対戦したことがない。今後は対戦することになると思うので、勝てるように準備をしていきたいです」

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 ■マスターズB69kg級・尾藤広光(京都東山=25年以上大会に出場し続けていることを評価され、今回特別に表彰を受けた)「何回か出られなかった年もありますが、大学を卒業してから25年以上にわたってほとんど出場してきました。静岡の稲取、広島の福山などあちこち行きました。大学は京都の佛教大学出身で、大学にレスリング部がなかったので、日本正武館のレスリング教室に通い、西日本学生の大会にも出場していました。弱かったのでインカレには出られませんでしたが(笑)。

 弱いのですが、レスリングを続けることがモチベーションです。けがだらけですが、曲がりなりにもレスリングができているというのが自分のラインです。レスリングができなくなったら自分じゃないです。コンディションの把握が楽しいです。ドクターストップがかかるまで出続けたいです。今回特別表彰を受けたことは、とても恐縮です。ありがとうございました」