※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(取材・撮影=保高幸子)
■66kg級・清水博之(自衛隊)「負けたセルビアの選手はヨーロッパ選手権3位で、ハンガリーの合宿で一緒に練習したことのある選手でした。スパーリングもしたので何となく分かっていたんですが、勝てない相手ではなかったと思います。悔しいです。グラウンドで守られて、スタンドでも取られたので実力不足の部分がありますね。天皇杯(全日本選手権)で優勝してロンドン五輪に近づくため、グラウンドでしっかり取れる技を強化したいです。 とにかく天皇杯優勝に向けて頑張ります」
《試合結果》
3回戦 ●[0-2(0-1,0-3)]Aleksandar Maksimovic(セルビア)
2回戦 ○[2-1(1-0,0-1,2-0)]Vladimir Pogudin(ウズベキスタン)
1回戦 BYE
2回戦 3回戦
■84kg級・岡太一(自衛隊)「今まで出た国際大会よりも、ちょっと緊張しました。負けたトルコの選手は世界学生選手権でも負けた選手でした。自分のダメな所が目立ってしまったと思います。スタンドでもグラウンドでも取れる技がない。世界選手権までにはスタンドで取ること、グラウンドで回す技を一つ、練習したいです。そこができたら勝てると思います。
優勝したイランのアフラギみたいなスタンドでガンガン取りにいくレスリングがしたいです。初めて見た時に衝撃を受けて、スタンドから攻めるレスリングは大事だと思いました。世界選手権の前にこの大会に出させていただいて感謝してます」
《試合結果》
2回戦 ●[0-2(0-1,0-5)]Ahmet Yildirim(トルコ)
1回戦 ○[2-1(1-0,0-1,2-0)]Elmaddin Abdullayev(アゼルバイジャン)
1回戦 2回戦
■元木康年監督「清水の相手のセルビアは首が柔らかく、がぶりがかかりにくい選手でした。第2ラウンドのスタンドで取られたのは、もろ差ししたところにくぐりタックルを受けてしまったのですが、ガンガン攻めるのは清水の持ち味ですし、そこでカウンターを受けてしまったので、しょうがないちょころもあると思います。第1ラウンドのグラウンドで返せなかったのが敗因ですね。これから強化していく必要があると思います。
岡は決め、というか、何をやりたいのかがはっきりしていないのが問題ですね。このままでは世界選手権でも同じ結果になると思いますので、短い期間ですがスタンドとグラウンドのどちらも取れる技を徹底してやらないと、と思います。せっかくのチャンスであり、五輪に関わってくる大会なので、力試しではなく勝ちを取りにいかなければいけないと思っています。2人とも闘志がないから負けたのではない。何もしなかったわけではないので、その闘志は買いたいと思います。積極的な試合運びでした」