※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
北朝鮮を破った鴨居正和(自衛隊)だが、メダルに手が届かず
樋口は1回戦で2014年アジア大会(韓国)55kg級代表のベトナム選手を破ったが、準決勝で昨年の世界選手権7位のアイユム・アブディルディナ(カザフスタン)にフォール負け。3位決定戦では昨年の世界選手権代表の周張婷(中国)にテクニカルフォールで敗れた。
鴨居は1回戦でトルクメニスタン、2回戦で北朝鮮の選手を破ったが、準決勝でタクティカップ(イラン)優勝のメイサム・ナシリ(イラン)に敗れ、3位決定戦も2014年3位のバトマグナイ・バチュルン(モンゴル)に屈した。
山本は1回戦でインド選手を破った後、2回戦で昨年2位のマゴメド・ムサエフ(キルギス)に黒星。敗者復活戦で勝ったものの、3位決定戦では昨年の世界ジュニア選手権96kg級3位のバクダウレット・アルメンタイ(カザフスタン)に2-5で敗れ、メダルに手が届かなかった。
57kg級の川野陽介(自衛隊)は2回戦で敗退したが、1回戦のテクニカルフォール勝ちが効いて7位入賞。74kg級の北村公平(阪神酒販)は1回戦と敗者復活戦で連敗した。
女子はこの日で全階級が終了。日本は「金2・銀2・銅1」を獲得。国別対抗得点は59点で、3階級を制覇して65点をマークした中国に及ばず2位。3年連続優勝を逃した。3位は53点のカザフスタン。
各選手の成績は下記の通り。
◎女子
【58kg級】樋口美賀子(環太平洋大) 5位=11選手出場
3決戦 ●[Tフォール、2:47=1-12]Zhou Zhangting(中国)
《試合経過》第1ピリオドの開始早々、樋口がタックルを受ける。当初は0点だったが、協議の結果、4失点。さらにタックルを受け、横崩しで2失点。体を入れ替えて辛うじてバックを取り返す。しかし、再び持ち上げられるタックルで2点を失い、レッグホールドで2点を加えられた。
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準決勝 ●[フォール、0:38=0-2]Aiym ABDILDINA(カザフスタン)
《試合経過》第1ピリオド、四つに組んでからの投げの打ち合い。脚をかけ相手が有利な体勢で落ち、樋口が押さえ込まれてフォールされてしまった。
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2回戦 ○[Tフォール、6:00=14-3]Thi Loan PHAM(ベトナム)
《試合経過》第1ピリオド、樋口のタックルはかわされて場外で出されて1失点。2分30秒にテークダウンを取って2-1と逆転。第2ピリオド、お互いに攻撃して樋口が10-3。樋口は四つに組んで投げて4点を獲得し、14-3とした。
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1回戦 BYE
《国別対抗得点》
[1]中国 65点
[2]日本 59点
[3]カザフスタン 53点
[4]インド 52点
[5]モンゴル 46点
[6]韓国 43点
[7]ベトナム 38点
[8]ウズベキスタン 30点
◎男子フリースタイル
【57kg級】川野陽介(自衛隊) 7位=16選手出場
2回戦 ●[Tフォール、3:00=2-13]Younes Firouz SARMASTIDIZAJI(イラン)
《試合経過》川野が相手を場外に出して1点を先制。テークダウンを奪われて2点を失ったが、すぐに場外ポイントで2-2へ。川野は巻き投げを失敗して2点を失ったあと、4点のタックルで2-8。さらにタックルからローリングでポイントを失い2-12(チャレンジ失敗で最終的に2-13)。
※敗者復活戦に回れず。
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1回戦 ○[Tフォール、0:27=10-0]Muhammad BILAL(パキスタン)
《試合経過》第1ピリオド、川野は相手の右足首にタックルを仕掛けてテークダウンを奪うと、アンクルホールド4回転。あっという間に10-0とした。
【65kg級】鴨居正和(自衛隊) 5位=19選手出場
3決戦 ●[フォール、5:42=4-9]Batmagnai Batchuluun(モンゴル)
《試合経過》第1ピリオド、鴨居はアクティブタイムを取られ、攻撃できずに1失点。第2ピリオド、相手のタックルを返して2点を取ったら、体を入れ替えられて2-2。お互いのタックルでもつれたあと、鴨居がリフト技のように返されて4失点。チャレンジ失敗で2-7へ。タックルで2点を返したあと、起死回生のがぶり返しを仕掛けたが、押さえ込まれてしまった。
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準決勝 ●[Tフォール、4:48=0-11]Meysam Abolfazl NASIRI(イラン)
《試合経過》第1ピリオド、鴨居は2度のテークダウンを受けて0-4。第2ピリオドも、テークダンを3度と場外でポイントを失い、0-11とされた。
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3回戦 ○[5-2]Kum Su JON(北朝鮮)
《試合経過》第1ピリオド、アクティブタイムを取られて1点を失った鴨居は、場外ポイントを取って1-1。第2ピリオド、4点となるタックルを決めて優位に立ち、場外ポイントは取られたが5-2で振り切った。
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2回戦 ○[Tフォール、4:25=10-0]Saparmyrat MYRADOV(トルクメニスタン)
《試合経過》鴨居が第1ピリオドから攻め、2度のタックルとアンクルホールドで6-0。第2ピリオドもタックルからのローリングで4点を取り、10-0とした。
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1回戦 BYE
【74kg級】北村公平(阪神酒販) 8位=15選手出場
敗復戦 ●[2-5]Saiakbai USUPOV(キルギス)
《試合経過》第1ピリオド、相手にアクティブタイムを与えた北村がタックルを決めて2-0。第2ピリオド、いわゆる勇み足で1点を失い、さらに場外ポイントを取られて2-2。終了間際、相手の攻撃をしのげず、ラスト2秒でテークダウンを奪われ2-4。チャレンジ(ビデオチェック要求)は認められす、2-5で終了。
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1回戦 ●[3-4]Mostafa Mohabbali HOSSEINKHANI(イラン)
《試合経過》第1ピリオド、北村は右足を取られての片足タックルで2失点。終了間際に相手のタックルをかわし、場外へ出して1点を返した。第2ピリオドも片足タックルで2点を取られたが、後半、相手のタックルをレッグホールドで返して3-4へ。1点を追って攻めたが、攻め切れなかった。
【97kg級】山本康稀(日大) 5位=14選手出場
3決戦 ●[2-5]Bakdaulet Almentay(カザフスタン)
《試合経過》第1ピリオド、投げがもつれ、ジャッジは山本の4点を取ったが、相手の場外ポイントが優勢となって0-1。第2ピリオド、山本がテークダウンを取って2-1としたが、中盤に2-3へ。さらに場外に出されて1失点。勝負をかけたタックルも、うまく場外へ出されて2-5とされた。
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敗復戦 ○[フォール、0:30=10-0]Muhammad Hidayat BIN HARON(シンガポール)
《試合経過》第1ピリオド、山本がタックルからグラウンドの連続技で6-0。さらに腰投げで投げ、そのままフォール。
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2回戦 ●[0-6]Magomed MUSAEV(キルギス)
《試合経過》第1ピリオド、タックルにいった山本だが、かわされて2失点。第2ピリオドもテークダウンを2度奪われ、攻撃できないまま終わった。
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1回戦 ○[10-6]Mausam KHATRI(インド)
《試合経過》第1ピリオドの開始早々、山本はタックルを仕掛けたが、かわされて2失点。相手のローリングに体を預けて2点を返し、自分がローリングで2点を加えた。