※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
オリンピック前の最後の国際大会優勝に、にっこりの土性沙羅(至学館大)
各試合に最低1度、合計4度の4点タックルを決め、豪快さでの群を抜く強さを見せた。「課題だった自分のレスリングを怖がらずにやり、失点を少なくするというレスリングができたのでよかった。思い切りいこうと心掛けたことが、4点タックルが何度も決まった理由です」と振り返る。
反省点は、力で負けてしまうことがあり、相手のペースになってしまった場面があったこと。「あと半年間で直していきたい」と、外国選手のパワーに対抗する技術や戦術のマスターを課題に掲げた。
昨年の世界選手権(米国)の69kg級は、土性を破った中国選手(周風)が2位となり、モンゴル選手も強いが、今回出場してきた選手はその2ヵ国を含めて2番手と思える選手。このメンバーの中なら優勝は当然といったところ。「勝って当りまえ、というか、勝たなければオリンピックでの金メダルは取れないでしょう」と、控えめな言葉の中にも自信をのぞかせた。
それでも、48kg級の登坂絵莉選手が敗れたことで気が引き締まり、「絶対に優勝しなければ」という気持ちになったという。「登坂選手と一緒に優勝したかったが、オリンピックは絶対に一緒に優勝したい。この半年間、レスリングを最優先にして、たくさん練習していきたい」と、気持ちを奮い立たせた。