※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
終了間際、痛恨のレッグホールドを受けた登坂絵莉(青=至学館大)
登坂は2012年全日本選手権の1回戦から、3度の世界選手権を含めて連勝を続けていたが、60試合目で黒星を喫した。
※ ※ ※ ※ ※
試合は第1ピリオドを終了して、登坂が2-1でリード。第2ピリオドは一進一退が続き、そのままのスコアで終盤を迎えた。登坂がタックルで攻めたところを、孫亜楠が受け止め、レッグホールドのような形で返した。
これは明らかに登坂の肩が返っており(右写真)、この段階で登坂は2-3と逆転された。孫亜楠はさらにレッグホールドを仕掛けたが、今度は登坂がこらえ、体を相手に預けて孫亜楠を抑え込む。孫亜楠の背中は完全にマットへ向き、登坂が体勢を整えてバックを取ったところで第2ピリオド終了(下写真)。
審判団は登坂のニアフォールを優勢と見て、登坂に2点。スコアは4-3となり、この時点で登坂の勝ちだった。中国陣営はチャレンジ(ビデオチェック要求)。ビデオ判定の結果、両者2点との判定。スコアは5-4で孫亜楠の勝ちとなり、勝負が決まった。
最後に登坂がゴービハインド(バックを取った体勢)になったことで、登坂に1点が入ってもおかしくはない(孫亜楠が2点を取り、遅れて登坂が2点を取ったのなら、この1点は入らない)。
しかし、仮に5-5になったとしても、登坂には警告が1度あったので(アクティブタイムでポイントを取れず)、孫亜楠の勝利は変わらなかった。
![]() 2012年世界女子選手権決勝以来、3年5ヶ月ぶりの敗戦 |
![]() 判定に納得のいかない日本陣営は強烈に抗議 |