※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
練習前に選手を激励する栄和人強化本部長
年に1度の全日本~高校生までの合同練習。栄和人強化本部長は練習前、「きょう、グレコローマンのアジア選手権代表チームがタイに向けて出発した。送る側は責任を持って送っている、試合を途中であきらめたり、捨ててしまっては、とても悲しいことだ。本気になって最後まで闘い、次につながる試合をしてもらわなければならない」と、日本代表選手、および日本代表を目指す選手への心構えを力説。
「勝つことにこだわるには、日ごろから『強くなりたい』という気持ちを強く持って練習しなければならない。単に汗を流すだけの練習はやらないように」と続け、「東京オリンピックでは、本気に10選手に金メダルを取らせたいと思っている」と話した。
具体的な名前は出さなかったが、覚せい剤に手を出した某スポーツ選手を引き合いに出し、「ちやほやされて道を間違ったのだと思う。謙虚に努力し、道を間違わなければ最高の人生を送れたはず」と、努力を続ける姿勢を望んだ。 6面マットで約120人が汗を流した
■原喜彦チーフコーチを中心に底上げをはかる高校レスリング界
高校の指導者は全国7地区の代表が参加。チーフコーチの原喜彦・新潟県央工高監督は「今年はオリンピックイヤー。オリンピックを目指す全日本合宿のはざまで練習させてもらっている。技術を教わることもさることながら、日本代表選手のモチベーションを感じてほしい」と、精神面での収穫を要望。
「今年の高校選手は国際大会で好成績を出している選手が多く、全日本選手とスパーリングしても五分近くにできる選手が多い。積極的に挑み、全日本選手を追い抜け、と伝えてある」と話し、内容ある研修会を期待した。
高校の指導者としては、原コーチのほか各地区から1人の指導者が参加しているが、栄本部長は「原コーチを中心に、いいムードでまとまっている。全員、日体大の自分の後輩にあたる。この期間中にしっかりとコミュニケーションをとりたい。高校選手をしっかり強化し、将来のオリンピック選手を育ててほしい」と希望した。
![]() 沖山功審判員によるルールの説明。ビデオを使って微妙な判定を説明した |
![]() 期待の高校生をつかまえ、胸を貸す松本慎吾コーチ(日体大監督) |