※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
福田富昭会長から激励を受ける選手
和田貴広・男子フリースタイル強化委員長(国士舘大教)は不在で、代わって練習の指揮をとった田南部力コーチ(警視庁)は「体力強化と技の確認がメーン。スパーリングは1面マットで1組とすることで場外際の闘いの練習をするなど、実践的な練習も取り入れてやっていきたい」と、今回の合宿のテーマを説明。
前回の合宿でも行われたが、練習の最後はグレコローマン的な差し合い、押し合いの攻防を実施した。体力を使い切った状態で実施するのは、「(試合では)ラスト30秒くらいからは、技というより気持ちの問題。泥くさい闘いになっても、必死でポイントを取りに行く気持ちが大事。実践を想定しての練習です」と言う。
福田会長は「何のために練習しているのか、各自がしっかり考えてほしい。勝つためだろ。そのための練習をやらなければならない。漫然と練習して毎日が終わってしまっては意味がない。何が足りないか、自分が一番よく知っている」と、テーマを持った練習をリクエスト。
日本レスリング界は、戦後、日本が初参加したオリンピックである1952年ヘルシンキ大会で金メダルを取り、以後、輝かしい栄光を築いてきたことを説明。「いま、まだオリンピックの出場枠を取っていない。出場なし、なんてことになってはならない。勝つための練習を必死になってやってほしい」と伝えるとともに、「自分のために闘うんだ。恩師や協会のため、とかじゃない」と、自分自身のために気力を振り絞ってくれることを望んだ。
合宿は31日まで行われる。
![]() 2020年へ向けての期待の星、山崎弥十朗(埼玉・埼玉栄高)と練習する高谷惣亮(左=ALSOK、74kg級) |
![]() 重量級の期待を背負う山口剛(ブシロード=97kg級) |
![]() 実戦に近い1マット1組のスパーリング |
![]() 練習の最後に押し合い、差し合いの練習。気力を振り絞る |